近江塩津駅

滋賀県長浜市にある西日本旅客鉄道の駅

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近江塩津駅(おうみしおつえき)は、滋賀県長浜市西浅井町余にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)の

近江塩津駅
駅舎
おうみしおつ
Ōmi-Shiotsu
所在地 滋賀県長浜市西浅井町余245
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
電報略号 オシ
駅構造 高架駅(盛土上)
ホーム 2面4線
乗車人員
-統計年度-
204人/日(降車客含まず)
-2007年-
開業年月日 1957年昭和32年)10月1日
乗入路線 2 路線
所属路線 北陸本線
キロ程 31.4 km(米原起点)
余呉 (4.9 km)
(7.8 km) 新疋田*
所属路線 湖西線
キロ程 74.1km(山科起点)
京都から79.6 km
永原 (5.8 km)
(- km) (新疋田)**
備考 簡易委託駅
* この間に京都支社金沢支社の境界あり(当駅から余呉・永原寄りは京都支社管内)
** 一部列車を除き北陸本線に直通
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概要

滋賀県の駅では最北端に当たり、京都支社管区では最北端の駅(新疋田駅以北は金沢支社管内)でもある。大阪近郊区間の終端駅の一つで、ICOCA等のICカードが利用できる駅も案内上はここまでとなる。そのICカードも米原方面または近江今津方面の利用でないと使用できず、米原より先も琵琶湖線彦根野洲草津)方面の利用でないと使用できない。

1957年10月(昭和32年)に深坂トンネルなどを含む木ノ本 - 敦賀間の新線切り換え、交流電化完成とともに開業。当時は1面3線の小さな駅であった。

明治初期の北陸線敷設当時に一旦この塩津を通るルートが検討されたものの、深坂トンネルの掘削が難しく、柳ヶ瀬越えにルート変更して鉄道が開業した。ところが、昭和になり柳ケ瀬越えが輸送上のネックとなったため、再び塩津ルートが検討され、戦争で一時中断したものの、5.1km強の深坂トンネルなどで開通となった。

その後、当駅を起点とする湖西線の開業(1974年7月)に合わせ湖西線部分が従来の構内に張り付く形で拡張された。湖西線が東海道線 - 北陸線の短絡線であることから、特急や貨物列車など多くの列車が湖西線から北陸線へと直通している。湖西線開業時の普通列車は近江今津 - 敦賀間の気動車列車が運転されているだけであり、湖西線から北陸線下りへの本線にはホームが設けられていない。

もともと湖西線と北陸線の相互を跨ぐ流動はほとんどなかったが、近年滋賀県が鉄道整備事業として琵琶湖環状線構想を進めており、敦賀直流化やそれにともなう列車増発、各種観光施策を打つなど湖西 - 湖北間の移動の利便性を高める施策を行っている。長浜 - 近江今津直通電車運転に際し渡り線を新設し、さらに2006年10月21日のダイヤ改正(敦賀駅までの直流電化完成)に合わせ、一部ホームの短縮と引き上げ線の整備、渡り線の追加新設が行われ、湖西線 - 敦賀間列車と当駅-米原方面列車が対面乗換可能となるよう工夫されている。このような列車増発・インフラ整備に加え、県の補助施策による小学生対象の琵琶湖環状線体験学習(平成20年度で6000人目標)などの利用増加のための施策もあり、当駅を挟んで列車を乗り継ぐ乗客も増えている。

開業の頃は新潟大阪への長距離普通列車があったが、国鉄時代末期に普通列車の電車化が進み、主に米原~富山間とその区間運転となる列車が発着していた。現在は上記の通り直流電化区間となって北陸方面へは列車のほとんどが敦賀までと短くなったが、一方西側へは京都・大阪を越え、姫路播州赤穂[1]まで、あるいは上郡[2]からの列車が湖西線あるいは米原経由で設定されている。

利用可能な鉄道路線

駅構造

島式ホーム2面4線を持つ盛土上の高架駅。開業時は2面3線であったが、湖西線建設の際に駅西側に盛土をせり出す形で線路を増設した。最も西側を通る湖西下り本線(0番線)にはホームがなく(そのため当駅に停車する湖西線下り列車は、北陸下り本線か中線に転線しなければならない)、1番のりばが湖西上り本線、2番のりばが下り一番線、3番のりばが北陸下り本線、4番のりばが北陸上り本線である。2番のりばは特急を待避する列車や、近江今津→米原間直通列車(当駅でスイッチバック)、一部の当駅折り返し列車が使用する。

敦賀直流化に合わせホームのかさ上げも行われたが、ホームかさ上げ分は4両分のみ。また構内配線変更に伴い3・4番のりばは8両分に短縮されてしまった。ただ、旧来2面3線の北陸線駅(下り一番、下り本線、上り本線で構成)に湖西線部分を後付けした形であり、かつ敦賀直流化の際に一部配線変更を行ったため、一般的なホームの使い方とは異なる。そのため、乗り換えの際乗車ホームを誤る可能性がある。ホームの南側(米原・近江今津方面)の端に風雪除けを兼ねた囲いがあり、待合室として利用されている。待合室の奥に地上への階段がある。ただ、米原方面からの当駅折り返し列車のほとんどは、2番のりばで直接折返さずにいったん敦賀方に引き上げてから4番のりばに転線し折返す。

駅中心よりおよそ2km北、湖西線と北陸本線との合流(下り)・分岐(上り)点である旧沓掛信号場跡までを含む長い構内を持つ駅である。またその先、北隣の新疋田駅構内までの駅間線路約5.2kmのほぼすべてが、深坂越の直下を貫く深坂トンネル(5,170m)ですっぽり覆われている。

もともと線路と同一平面にあった駅舎は湖西線建設により線路より低い位置、擁壁横の集落と同一平面に移動した。そのため、駅舎からホームへは階段を登る(その階段はきわめて急であり、エレベーター等もないためバリアフリーの面では課題がある)。 現在の駅舎は「海道・あぢかまの宿」との合築となっている。「あぢかま」とはの別名である。駅構内の改札外にはうどん屋の店舗、レンタサイクルの営業所も存在する。階段がある通路の入り口にICOCAICカード専用のカードリーダー・ICOCA簡易入金機が設置されていて、自動券売機自動改札機は設置されていない。簡易委託駅で、乗車券はレシート型のため、自動改札機を通過できない。また、他に駅構内には飲料の自動販売機トイレがある。

のりば

1 湖西線 近江今津方面
2 湖西線 近江今津方面 (待避・始発列車)
北陸本線 (上り) 長浜米原方面 (待避列車・一部の始発列車
  及び湖西線からの直通)
(下り) 敦賀福井方面 (主に特急待避)
3 北陸本線 (下り) 敦賀・福井方面
4 北陸本線 (上り) 長浜・米原方面
  • 各ホームの接近警報機からは固定音声が3回流れた後チャイムが流れる。


北陸本線・湖西線直流化工事による輸送改善

2006年10月21日に、北陸本線長浜駅湖西線永原駅から北陸本線敦賀駅までの直流化工事完成に伴うダイヤ改正があり、新快速が京阪神から直通するようになった。直流化工事の概要・目的については湖西線の項を参照。

直流化工事の目的の一つである、湖西地区~湖北地区の接続改善のため、構内配線が変更されている。北陸線米原長浜方面から到着した当駅止まりの列車から同一ホーム上で敦賀発の湖西線経由京都大阪方面行き新快速に、また湖西線経由の敦賀行きから、当駅発長浜・米原経由の京都大阪方面行き新快速に同じく同一ホームで乗り換えができる。

一方、敦賀への直通が日中湖西線経由となったため、もともとの北陸線での米原 - 敦賀間は途中乗換を要し、20分ほどの待ち時間がある。米原 - 木ノ本間列車が当駅まで延長されるなど、直流化工事によって列車本数は増加し、利便性は増している。

利用状況

1日の平均乗車人員は以下の通りである。

  • 178人(2006年度)
  • 204人(2007年度)

駅周辺

歴史

隣の駅

西日本旅客鉄道
北陸本線
新快速・普通
余呉駅 - 近江塩津駅 - 新疋田駅
快速(湖西線直通のみ運転)
(永原駅 -) 近江塩津駅 - 新疋田駅
湖西線
新快速・快速・普通
永原駅 - 近江塩津駅 (- 新疋田駅)

関連項目

脚注

  1. ^ 但し時間帯によっては、その列車が「米原経由播州赤穂行き」でも、実際には米原で連結する編成の状況に応じて、全区間を直通しない列車がある。
  2. ^ ダイヤ上では「上郡発米原経由当駅行き」でも、実際には網干→米原間は12両編成であることと、上郡始発の8両編成が米原止まりとなるために当駅には来られず、最終的には網干で連結した4両編成だけが当駅に来る(そのため、正式には大阪近郊区間内だけで完結している)。さらに同区間では列車内から互いの編成同士(当駅行きの9号車と米原止まりの8号車)の通り抜けもできず、同一列車であっても最低1度はいったんホームに降りてから編成移動をしなければならない。

外部リンク