雨宮雅子
経歴
東京市麹町区永田町生まれ[2]。番町小学校、東京家政学院高等女学校を経て、昭和女子大学に入学。大学在学中、川上小夜子に師事。1949年、川上にともなわれ、「女人短歌」の創刊に参加。1950年、「林間」の創刊に参加するが、1961年ころから作歌を中断。
1970年、作歌を再開し、「林間」に復帰。1972年、夫である竹田善四郎とともに「鴟尾」を創刊し、22号まで発行する。同年、香川進に師事し、短歌結社「地中海」に参加した。現在は短歌結社誌「雅歌」の発行人をつとめている。
キリスト教の洗礼を受け、50年に亘って日本基督教団に所属したクリスチャンであったことが、短歌創作に大きく反映されてきた。その作風の要点は、清らかな視点にて自己の内面を見つめながら、キリスト教の神と対話することにあると評されてきた[3]。さらに、病弱であった自身が抱く「死の意識」と、神への信仰への下に、自らの姿勢を問い続ける形で、作歌活動を営んできたが[4]、2012年に至り、棄教したことを告白した[5]。
フランソワ・モーリアック研究家としても知られる。高祖父は明治の鉄道王、日本製粉創業者・雨宮敬次郎。息子は写真家の森雅美。姉は華道家の池田佳甫(佳子)。
受賞歴
著書
- 歌集『鶴の夜明けぬ』 1976年 鶴工房
- 同文庫版 2013年 現代短歌社〈第1歌集文庫〉
- 歌集『悲神』 1980年 国文社
- 歌集『雅歌』 1984年 短歌新聞社〈昭和歌人集成〉
- 『斎藤史論』 1987年 雁書館
- 歌集『秘法』 1989年 砂子屋書房
- 『雨宮雅子歌集』 1992年 砂子屋書房
- 『歌の地平』 1993年 本阿弥書店
- 歌集『熱月』 1994年 雁書館
- 『雨宮雅子作品集』 1996年 本阿弥書店
- 歌集『雲の午後』 1997年 砂子屋書房
- 歌集『旅人の木』 2000年 短歌新聞社〈現代女流短歌全集〉
- 歌集『昼顔の譜』 2003年 柊書房
- 歌集『熱月の風』 2005年 短歌新聞社〈新現代歌人叢書〉
- 歌集『夏いくたび』 2006年 角川書店
- 歌集『水の花』 2012年 角川書店
参考文献
- 木畑紀子 『雨宮雅子の歌一〇一首鑑賞』 柊書房 2005年