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== 産出 ==
== 産出 ==
[[石灰岩]]として[[セメント#セメント産業|石灰鉱山]]より産出する。採掘される石灰岩は、主として[[地質時代]]に生息していた石灰質の殻をもった海棲生物の遺骸などが堆積して地層化したもので、[[珊瑚]]や[[三葉虫]]、[[腕足類]]、[[アンモナイト]]、[[ウミユリ]]、[[紡錘虫]]、[[貨幣石]]といった[[化石]]が多く発見される(詳細は、'''石灰岩'''を参照)。
[[石灰岩]]として[[セメント#セメント産業|石灰鉱山]]より産出する。
数億年前に生息していた[[珊瑚]]や[[貝殻]]の殻などが堆積して地層化し生成した箇所からは、副産出物として[[三葉虫]]、[[アンモナイト]]、[[ウミユリ]]といった生物の[[化石]]が多く発見される(詳細は、'''石灰岩'''を参照)。


== 用途 ==
== 用途 ==

2010年4月3日 (土) 09:35時点における版

石灰の一種である消石灰の粉末

石灰(せっかい、Lime)とは、生石灰(酸化カルシウム、CaO)または消石灰(水酸化カルシウム、Ca(OH)2)のこと。炭酸カルシウム(CaCO3)やカルシウム(Ca)を指すこともある。

消石灰は生石灰を消和してつくり、炭酸カルシウムは消石灰と二酸化炭素が反応してできる。「いしばい」ともいう。

製法

生石灰は、石灰岩などの主成分である炭酸カルシウムを1,100°Cほどに加熱し、二酸化炭素を放出させる熱分解により製造するが、これは人類が古代から知っている化学反応のひとつで、先史時代から知られている。化学反応式は以下のとおり。

CaCO3 → CaO + CO2

産出

石灰岩として石灰鉱山より産出する。採掘される石灰岩は、主として地質時代に生息していた石灰質の殻をもった海棲生物の遺骸などが堆積して地層化したもので、珊瑚三葉虫腕足類アンモナイトウミユリ紡錘虫貨幣石といった化石が多く発見される(詳細は、石灰岩を参照)。

用途

石灰石貝殻珊瑚などを焼いて石灰を作るための釜を、石灰釜という。石灰の用途は多岐にわたるが、建築材料としては、古代エジプトで発明されたモルタル近代建築に欠かせないコンクリート、また伝統的な日本家屋白壁に使う漆喰原材料でもある。

また、農業園芸分野では、カルシウムを俗に石灰という場合もある。

安価で、よく湿気を吸うので乾物類などの乾燥剤として使われることも多い。

フレスコ画の原料。

関連項目

外部リンク