ボーズ＝ライアン家のネリッサとキャサリン

ネリッサ・ボーズ＝ライアン（Nerissa Bowes-Lyon, 1919年2月18日 - 1986年1月22日）とキャサリン・ボーズ＝ライアン（Katherine Bowes-Lyon, 1926年7月4日 - 2014年2月23日）は、ジョン・ハーバート・ボーズ＝ライアンとその妻フェネッラの2人の娘である。ジョンはエリザベス・ボーズ＝ライアン（現イギリス王太后）の兄であり、彼女らはエリザベス2世とマーガレット王女の従姉妹に当る。

1987年、それまで「バークの貴族名鑑」で、ネリッサは1940年に、キャサリンは1961年に死んだとされていたのが、生きていたことが明らかにされた。2人は精神障碍者として1941年にアールスウッド病院に入れられた。当時の用語では2人は「痴呆」とされ、話すこともできないとされた。

クリントン男爵は、王室が2人の存在を隠蔽したのではないかという質問をはねつけ、彼の叔母のフェネッラ（2人の娘の母）が「ぼんやりした人」であり、バークの名鑑の記載を書いたのだと主張した。しかしバークの名鑑には2人の死亡月日まで記してあった。2011年のテレビのドキュメンタリーでは、病院へ2人を見舞いに来た者はいなかった、叔母の女王の母が王立学習障害協会の顧問であるにもかかわらず、と述べた。インタビューに応じたナースらは、彼女らに誕生日やクリスマスに贈り物やカードが届いたことはない。1986年にネリッサが死んだ時は、家族は誰も葬儀に出席しなかった。彼女の墓地はその存在がメディアによって暴かれるまでは、プラスチックのタグにナンバーがついているだけだった。その後になって家族は墓石を作った。

ほかにも3人の知的障害の従姉妹がアールスウッド病院に入っていた。ハリエット・ヘプバーン＝スチュアート＝フォーブズ＝トレフュシス（1897年 - 1958年）で、ネリッサとキャサリンの母フェネッラの姉妹で、ヘンリー・ネヴィル・フェーン少佐と結婚し、その7人の子供のうち3人がアールスウッド病院に入っていた。イドネア・エリザベス・フェーン（1912年 - 2002年）、ローズマリー・ジーン・フェーン（1914年 - 1972年）、そしてエセルドレア・フラヴィア・フェーン（1922年 - 1996年）である。マードック機関の長デイヴィッド・ダンクスは、男子はこの遺伝病のため幼いころに死亡し、女子だけが学習障害を伴って生き延びたのだろうと考えた。1996年に、生き残っていた従姉妹たちは、サレーのケトウィン・ハウス治療院へ移った。2001年にこれが閉鎖された時、彼女らは別の治療院へ送られた。

『ザ・クラウン』第4シーズンの第7話でこの件が扱われている。

ネリッサ・ボーズ＝ライアンに関するカテゴリ:

• 1919年生
• 1986年没

キャサリン・ボーズ＝ライアンに関するカテゴリ:

• 1926年生
• 2014年没