Mr.FULLSWING
Mr.FULLSWING（ミスターフルスイング）は、2001年23号より「週刊少年ジャンプ」（集英社）に連載されている鈴木信也のギャグ野球漫画。通称ミスフル。
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概要
野球ギャグ漫画。しかし現在は試合を書くのに熱中しすぎて、ギャグが入っていない回が頻繁にあったりする。
2005年6月にはドラマCD化され、12月には第2弾が発売された。また、Jump_J_Booksでも2作品発売されている。順調に回を重ね、この度連載4周年に突入する。
作者は高校野球が甲子園のみと考えているようで、作中の県対抗総力戦は本来国体高校野球でやるべき所なのではないのか、国体高校野球自体知らないのかと囁かれている。また、県対抗総力戦は甲子園大会終了後に行われるとのことだが、プロ野球（この場合は「死のロード」を終えた直後の阪神タイガースのホームゲーム）のことなどどうでもいいのかとも批判されている。さらに、牛尾達が夏大会で始めて試合にでるということから秋季大会の存在が無いことになっている（犬飼は秋季大会のことを口にしている）。とはいえ、作者自身が元々野球に詳しくなかったために仕方ないとの見方もある。
守備時には帽子をかぶらないが、これは作者がキャラクターの個性のひとつである髪形が隠れることを嫌っているためと思われる。 また、選手たちは背番号をつけていないが、これもキャラクターの個性を重視するためと思われる（一応捕手および打者・走者のヘルメットはかぶっている）。
注意：以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
ストーリー
今まで好きになった娘は全員スポーツ野郎にとられてしまったという、スラムダンクの桜木花道と同じような経歴を持つ埼玉県立十二支高校1年生の、猿野天国が、野球部のマネージャーである鳥居凪に一目惚れし、野球部に入部。持ち前のパワーとギャグセンスを生かし、個性豊かな仲間たちとともに甲子園を目指す。なお、このマンガに登場する選手の大半は超人的な能力や技を持つ。
コミックスについて
コミックスでは（現在22巻まで）、作成時にできる余白を利用してオリジナルコーナーを作っている。ミスフルの場合、
- 「ミスターフリートーク」 1巻から登場。作者の子供の頃の話などが書かれている。
- 「ミスターQ&A」 2巻から、ミスフルに関してのQ&Aであるが、いろいろな質問がある。後半部分は「座談会」と称し、ミスフル登場キャラが紙面で質問に答える。
- 「Mr.FULLSWING 似顔絵コンクール」 4巻から、その名の通りミスフルのキャラの似顔絵を載せるコーナーである。毎巻1枚を「大賞」にし、作者のサインを送る。
登場人物
（声優はドラマCDのキャスト）
県立十二支高校
- 作中における主な舞台となる十二支校野球部を擁する公立高校。20年前、村中紀洋率いる野球部が夏の甲子園3年連続優勝という輝かしい実績を遺したにもかかわらず、現在は弱小校に成り下がっている。が、今大会より、突如ダークホースとして勝ち上がり、あっという間に注目校へとのし上がった。20年前、村中が直撃弾を放ったために三時三分で停止した時計がシンボル。名前に動物が入っていると入試を免除される。通学時には制服「っぽい」ものを着用する事が義務付けられている。
- 数学の授業進度がちょっと変（１年の５～６月近辺で微積や対数関数が終わっている様子）。これに関して、裕福な上に家では大学教養課程を学んでいる牛尾がわざわざ公立校を選んでいることや、いかにも頭脳派な辰羅川の在籍、また黒豹の友人である灰狼が「俺は別の進学校に通っている」と発言していたり、更に猪里が上京してきた理由も不明なため、十二支高校は実は進学校なのではないかという噂もある。
- 猿野天国（さるの あまくに） （声優：関智一）
- 主人公。1年、ポジションは一塁手。後に三塁手にコンバートされる。7月25日生まれ。血液型O型。身長174cm。体重60kg。趣味・特技は力仕事・ものマネ・エロトーク。自己紹介ではヒモ無しバンジーとカツアゲの観戦とも言っている。好きなものは女の子（特に凪）・お笑い番組・食べ物全般。沢松曰く尾崎の曲が好きらしい。無いと突っ込まれているが、タンポポ、スペクター、ネゴシェーター、釈迦怒苦露というユニットが好きらしい。苦手なものはジュノンボーイかつスポーツメン・保体を除く筆記テスト。王野中出身。子津ともバッテリーを組む。守備範囲（女性のストライクゾーン）は６～４４歳。同じ野球部のマネージャーである鳥居凪に惚れている。長所は腕力とギャグセンスで、特に腕力は野球にも生かされ、ホームランを量産している。一方守備は「ザル以下」と酷評されているものの、その後の牛尾による猛特訓の甲斐あってか、そこそこのものにはなってきた。凪とその兄・剣菱が街中を歩いているのを見て、恋人と勘違いし野球部を退部。しかし、その後偶然出会った剣菱が肺を患い喀血で何度倒れても、野球や妹に対して真摯に接していることに衝撃を覚える。その後、剣菱にライバル宣言、真剣に野球で対決することを誓う。部員達の手厚い血の洗礼を受けて野球部に復帰し、剣菱との対決の日を待望している。特技はホームラン王・王貞治の得意技でもある一本足打法と獄楽島で習得した剛の秘打法『覇竹（はちく）』と、全国高校野球県対抗総力戦にて御柳、由太郎共々白雪から伝授された静の秘打法『空蝉（うつせみ）』。時たま、ギャグシーンなどで、「明美」と言う名前で女装していたりする。外見が女性になると戦闘能力が遥かに増す。女子マネとして入部したときには部長（恐らく牛尾先輩）をジャイロボールで打ち取ったことがある。紫shikibuに対抗した変態系アイドルユニット猿野天国インデシベルのボーカルで、デビュー曲の「即行nothing（ソコナシ）尺八love」で八面六臂の活躍を見せ、オリコン初登場で１位、ダブルミリオンセラー、紅白歌合戦出場決定を果たした。埼玉代表選手になった。
- 実は6歳から母子家庭で育ち、旧姓は「雉子村」という。父親は日本人初の大リーガーで大阪選抜総監督の雉子村九泉、2歳上の兄にメジャー級の実力を持つ大阪府代表豊臣高校エースの雉子村黄泉がいる。
- 子津忠之介（ねづ ちゅうのすけ） （声優：山口勝平）
- 1年、ポジションは投手。9月11日生まれ。血液型A型。身長165cm。体重54kg。趣味・特技は野球観戦・針仕事（家が呉服屋）。好きなものは玉子どうふ・うどん・熱血青春ドラマ・たまご焼き・さっぱり和風弁当。苦手なものは歌う事・ハメを外す事・天変地異。温厚な好青年のため、猿野に「ネズッチュー」と呼ばれ、気に入られている。家は老舗の呉服屋で、裁縫が得意。己の凡才を把握しているためか大変な努力家で、サイドスローやアンダースローを短期間で身につけるほど。レギュラー決定戦のとき、先発としてマウンドに立つも打ち込まれ、涙ながらに降板。それ以後約1年ほど全く活躍がなかった。しかし、黒撰戦で秘密兵器として登板、『燕』を使用して黒撰クリーンナップの面々をことごとく凡退させた。７Ｂ戦九回表では抑え投手として辰羅川と組み、強力打線を無得点に抑える好投をした。猿野とは仲が良く、彼のギャグにいつも素晴らしい驚き方で突っ込んでいる。頭にはなぜかヘアバンドをつけている。また、「野球Love」の牛尾を尊敬している。特技はプレートの右端ギリギリまで踏み込み右打者の内角を抉る『クロスファイヤー』、アンダースローから繰り出されるホップ球『燕（スワロー）、砂燕』。また50km台の超スローカーブも使える。
- 犬飼冥（いぬかい めい） （声優：新垣樽助）
- 1年、サウスポーの投手。11月2日生まれ。血液型AB型。身長185cm。体重67kg。趣味・特技はもの思いにふける事・一人旅（自分探し）・一人オセロ。好きなものはコーヒー牛乳&食パン・落語・ワンちゃん・コテコテギャグ。苦手なものは女の子・天国。猿野とは仲が悪く、猿野は「犬」、または「コゲ犬」と呼ぶ。色黒で長身、銀髪に金目と大変な美少年であるが、無愛想でお笑い好き。特に『お江戸でござる』や落語など、コテコテで古典的な笑いを好むらしい。「とりあえず」が口癖で、そのせいか飼い犬に「トリアエズ」と名付けている。140km/hを越すストレートと、ソフトの投球フォームで遠心力を利用し脅威の上回転を生み出し、投球が打者の腰から肩まで上に浮き上がる『ライズボール』、直球と同じ速さで変化する、『四大秘球』が武器（カットファストボール『蛟竜（こうりゅう）』と、落ちない速球『飛竜（ひりゅう）』、急速に落下する『天竜（てんりゅう）』、投げた瞬間打者はおろか捕手の視界からも球が完全にかき消える『白竜（びゃくりゅう）』がある）だが、犬飼が今まで使っていた四大秘球はほぼ上半身の技のみに頼った未完成のものだった事が選抜編で判明する。しかし「魔の六甲おろし坂」にて行われた、白雪による「息継ぎなし坂登り（ノーブレスクライミング）」の特訓で下半身を鍛えた事により『極・蛟竜』、『裂・飛竜』、『激・天竜』、『神・白竜』の真の四大秘球を会得した。精神面でまだ未熟なところがあり、打者との勝負以外何も見えなくなることも。女子にモテるが幼いころに姉にいじめられたため、本人は女子が苦手である。小学生の頃に不良とつるんでいた御柳を助け出そうとしたが返り討ちに遭い片腕に大怪我を負い、それが原因でソフトボール部に転属していた。埼玉代表選手になった。
- 辰羅川信二（たつらがわ しんじ） （声優：中村大樹）
- 1年、メガネの捕手。2月6日生まれ。身長170cm。体重56kg。趣味・特技は読書（童話）・推理物のトリック当て・カロリー計算。好きなものは肌に優しいもの・図書館・お風呂。苦手なものは身体に有害なもの（添加物etc.）・超常現象。血液型O型。猿野は「モミー」と呼んでいる。犬飼とは幼い頃からの仲で、常に2人で頑張っている。御柳とも幼馴染であるが、二人の不仲に心を痛めている。頭脳派で作戦力に長けているため、十二支の参謀役である。何故か何時も首にタオルを巻いており、会話の所々にやたら英語をはさむ。口癖は「テリブル」。モミアゲがほぼ直角に曲がっており、しばしばネタにされる。ちなみに、モミアゲにはバナナや鞭が収納されている。自身曰く、モミアゲは地毛で頭のほうはつけ毛。モデルはヤクルトスワローズの、言わずと知れた名捕手、古田敦也。
- 兎丸比乃（とまる ぴの） （声優：川上とも子）
- 1年、（左利きだが何故か）二塁手。後に外野（特にセンター）にコンバートされる。5月31日生まれ。血液型AB型。身長154cm。体重42kg。趣味・特技はランニング・ゲーム・お絵描き。好きなものはスポーツドリンク・お菓子・テーマパーク・携帯ゲーム・ハンバーグ・ウィンナー・たまご焼き入り弁当。苦手なものはつけもの（特に梅干し）・抹茶・叱られる事・野菜。猿野には「スバガキ（スバしっこいガキの意）」と呼ばれる。普段は高校生とは思えない程の幼さを見せるが、試合中には歳相応の真剣さを見せる。また結構腹黒く、何気に世渡り上手。司馬とはどこで気が合うのか、仲がいい。身長が低いが部内一の俊足で、超走塁、『T・O・S・VR（テイク・オフ・スピード・ブイアール）』と、極端なダウンスイング、『断頭台（ギロチン）』が武器。さらに、対黒撰戦では、最初に一回転し、反動をつけて打つ『回転木馬』を編み出した。が、無念にもその打法は通用しなかった。他にも『断頭台ターボ』や『断頭台バンド』、『T・O・S・VR・改（テイク・オフ・スピード・ブイアール・かい）』、『T・O・S・VR・フルバーニア（テイク・オフ・スピード・ブイアール・フルバーニア）』等がある。ゲームが好きで、暇があればゲームをしている。またお絵かき好きで、上記の似顔絵コンコンクールの大賞を決めるのも彼である。目の下には眩しさ避けのペイントをしている。モデルはファミスタのぴの。選抜編では埼玉代表選手に選ばれた。
- 司馬葵（しば あおい） （声優：？？？）
- 1年、遊撃手。後に二塁手にコンバートされる。12月24日生まれ。血液型A型。身長179cm。体重62kg。趣味・特技は洋画&洋楽鑑賞・ぼーっとする事・インターネット。好きなものはQueen（特に前半期・ブライアン・メイ）70～80´sロックス・冷たい食べ物&飲み物。苦手なものは人込み・工事音などの喧騒・熱い食べ物（猫舌）。滅多に使用しないが、猿野は「音符くん」と呼んでいる。作者曰く、彼のネーミングは「隣の柴は青い」という諺から思いついたとか。無口でサングラスをかけ、いつもiPodを愛用している。兎丸とは非常に仲がいい。守備は超一流で、至近距離で打たれた3つの打球を全てキャッチできるほど。打撃は無関心だが、得意のリズムを打つことで球を見極める、『リズム打法』の使い手でもある。また、ケガをしたイタチ（ウナギ（通称・ウナちゃん））をかくまうなどの優しさも持っている。また、駄菓子屋で身ぐるみをはがされたり、クラシック系っぽい本や全く違う絵の間違い探しの本を買ったりと不明な点が多い。
- 虎鉄大河（こてつ たいが） （声優：森久保祥太郎）
- 2年、一塁手。12月2日生まれ。血液型B型。身長167cm。体重53kg。趣味・特技はカラオケ・バンダナ収集・柔軟体操・バク転。好きなものは女の子・街・Hip-Hop・ブレイクダンス・甘いもの（おしるこ）。苦手なものは小さい子供・堅苦しい事・漢字・酸っぱいもの（酢のもの・柑橘類）。十二支クリーンナップを構成する一人。猿野とは凪を巡って争っているためか、「キザトラ先輩」、または「マリファナ先輩」の渾名で呼ばれる。頭にバンダナを巻いている。女好きで軟派な性格。だが責任感はかなり強い。ヒップホップ調の話し方をする。作者曰く「アメリカ生まれヒップホップ育ち」。野球では身体の柔らかさを生かした守備、鉄壁捕球や、極端なアッパースイング、『DUVS（ダウン・アッパー・ブイ・ストーム）』と己の非力さを克服して生まれた打法、『BTS（ブルー・サンダー・スラッシュ）』を使いこなす。埼玉代表選手になった。
- 猪里猛臣（いのり たけおみ） （声優：大須賀純）
- 2年、二塁手。後に外野（レフト）にコンバートされる。4月12日生まれ。血液型O型。体重162cm。体重55kg。趣味・特技は食べ歩き・畑仕事・朝市で値切る事。好きなものはひよ子サブレー・ラーメン屋・田舎でとれる新鮮野菜・明太子入り弁当。苦手なものは流行もの・数学・たこ。猿野は「大根先輩」と呼ぶ。九州出身らしく、博多弁を喋り、実家で採れた野菜が好きで、そのまま生で食べる。グラウンドの状態を読んでのバント技術、走塁に長け、主に2番打者を務めている。また、素手で弾丸ライナーをキャッチするなど、守備力も抜きん出ている。黒撰戦でまさかの起死回生ホームランを叩き込み、それが元で人気が爆発、その年の「バレンタインデー」では、全キャラの中でチョコレートの獲得数が最も多かった。虎鉄とは仲がいい。猿野天国が女装した明美が密かに好きである。
- 牛尾御門（うしお みかど） （声優：壇臣幸）
- 主将、三塁手。後に、外野（ライト）にコンバートされる。5月4日生まれ。血液型O型。身長178cm。体重66kg。趣味・特技は庭園の散歩・紅茶を煎れる事・詩を綴る事・トンボがけ・球みがき。好きなものは紅茶・アンティーク・クリスマス・野球!!。苦手なものはヌルヌルベタベタしたもの・とろろ汁・なめこ汁・汚れを放っておく事。野球を心から愛していて、リーダーシップもある為、部員たちからの人望も厚い。打撃、走塁、守備と三拍子揃った選手で、特に打撃では『振り子打法』を駆使して（現在はパワーをあげる『ツイスト打法』も使用）、4番を任されている。家は貿易関係の仕事をしているため、世界遺産級の豪邸に住む大富豪である。屑桐とは中学のころのチームメイトで、ライバル。常に装着している手袋の下には、過去に屑桐を庇ったために負った火傷の痕がある。武軍装戦戦で頭部に死球を喰らい昏倒するが、無事退院した。初対面（正確に言うと初対面は猿野が女子マネとして入部したとき）のときに猿野にパシリ呼ばわりされた。埼玉代表選手になった。
- 蛇神尊（へびがみ みこと） （声優：山崎たくみ）
- 3年、遊撃手。7月7日生まれ。血液型A型。身長182cm。体重65kg。趣味・特技は森林浴・瞑想・読経。好きなものは梅こぶ茶・和室・大福・精進料理。苦手なものは繁華街・機械いじり・洋食。猿野は「仏教先輩」と呼ぶ。家が寺で、卒塔婆を持っていたりもする。自作のバットを使い、『毘沙門の構え』という独特の構えで打つ。彼の両目は『六道眼』と言い、打つときに時々開眼するが、その眼力と集中力は凄まじく、守備、打撃共にその力を使い、超一流のプレーをする。他にも、『無明眼』というものがあるが、両目から出血をしてしまうほどの負傷をしてしまうために、今までに一戦でしか使ったことがない。広角打法の持ち主。意外なことに、猿野に多大な期待を寄せているようで、自分のバットを預けたり、十二支の命運を託すような発言もしている。黒撰戦では村中魁の『小町』に対して、両目を犠牲にして無明眼を開眼、チームを救った。しかし、その後、村中魁の『小町』は北海道選抜の長万部道楽にあっけなく攻略されてしまった。静かに見えて実は情熱的な男。
- 獅子川文（ししかわ ぶん） （声優：檜山修之）
- 3年、三塁手。7月29日生まれ。血液型B型。身長180cm。体重67kg。趣味・特技は銃コレクション・一人旅・コスプレ・口笛。好きなものは黒王号・自由・ビーフジャーキー・夕陽。苦手なものは竜巻・台風・雨・泳ぐ事。牛尾のライバルを自称している。猿野がつけた渾名は「シシカバ先輩」。以前銃をぶっ放して停学処分を食らったことがあるらしいと作中で語られていたが、実は部の先輩とモメたのが真相。乗っている愛馬の名前は『黒王号』。『銀河鉄道999』に登場する「戦士の銃」を所持している。「アメリカテキサス訛り」の日本語を話す。「オレ流」が得意で、『オレ流アウトロー打法』や、四つんばいになって走る『ゴキブリ走法』、後ろ跳びでベースに突進する『背泳（バサロ）キックスライディング』が得意。また武軍戦では別紅から貰った彼自慢の非常に度の強い星型眼鏡「シューティングスター（定価5億円）」を掛け、その度の強さで球がブレる荒れ球に見える事によりストレートも打てるようになる『オレ流メガネ打法 乱獅子』を披露した。牛尾の代理でライトを、蛇神が抜けたときにはレフトを守ったこともある。体育の水泳を毎回休むほど水恐怖症である。口癖は「アウトロー」。悪球に強い。
- 鹿目筒良（しかめ つつら） （声優：阪口大助）
- 3年、投手。9月25日生まれ。B型。身長164cm。体重52kg。趣味・特技は暗記・毒舌・川釣り。好きなものは乳製品・乗り物全般・おばあちゃん。苦手なものは優柔不断・苦い食べ物・暗い所。犬飼とは対照的な、右の技巧派投手。丸いピンクのほっぺたが特徴的なため、猿野は「ほっぺ先輩」と呼ぶ。十二支のエースだということへの執着、プライドは人一倍強い。鋭いキレで2段変化するカーブ、『剃刀カーブ』、分身した球がカーブ、シュートいずれかに変化する『魔球X（まきゅうエックス）』、さらにその進化で、分身した球がそれぞれ変化する、『魔球XX（まきゅうダブルエックス）』が武器。自己中心的な性格だが、チーム内の信頼は厚い。可愛い外見とは裏腹に、物凄い毒舌をかます。本人はいつも強がっているが、暗い所を怖がっている。お年寄りの方が好きらしい。
- 三象男歩（みぞう だんほ） （声優：園部好徳）
- 羊谷遊人（ひつじたに ゆうじん）
- 十二支高校の監督で、十二支が夏季甲子園3連覇を達成した時のエース。10月10日生まれ。B型。身長171cm。体重58kg。趣味・特技はギャンブル全般・セクハラ。好きなものはタバコ（ラッキーストライク）・女性・お金。苦手なものは冬。家族構成は妻・子供。指導や特訓は奇抜で無茶な物が多いが、その腕は確かである。無精髭に長いドレッドヘア、賭博好きでセクハラの常習犯と、監督らしからぬ人である。現役時代は左腕のアンダースローだった。作者いわく、「羊谷ファンを名乗る水商売の女性から、キスマーク付きのファンレターが来たことがある」とか。自称「しがない飲んだくれのオヤジのようなセクハラ監督のような酔っ払いのようなセクハラ」。
- 一宮一志（いちのみや かずし）
- 長戸淳平（ながと じゅんぺい）
- 2年の部員。一塁手。初期はよく出ていた。過去に猿野と虎鉄の守備力を比較する際、猿野を“犬のクソ”扱いした。一宮同様、顔が良かったためか、プロフィールを公開してくれというハガキが多数届いた。彼女がいる。
- 野木 （のぎ）
- １年賊軍で曙中出身。捕手ランク４位。入部試験ではＢチームだった。何故か１年賊軍での登場回数が多い。獄楽島の第二修練である鯉のぼりで猿野に助けられるも時間ギリギリで脱落した。獄楽島１年最初の脱落者。
- その他の選手
ここでは変則野球ヤキュウケン・レギュラー決定戦など実際に試合に出場した選手に限っている。（名前だけ出た選手については記載していない。）
捕手平田
一塁手猗力
二塁手明神（三塁も守ったことあり）、高崎
三塁手国定、上尾、日向
遊撃手藤崎
外野手片貝、本庄、桶川、袋田、星川、花崎、印西、大歩危、新里、津島、平泉、本吉
県立十二支高校マネージャー
- 鳥居凪（とりい なぎ） （声優：日笠山亜美）
- 猿野に一目惚れされている、野球部の女子マネージャー。猿野らと同じ1年。3月3日生まれ。血液型A型。身長158cm。体重44kg。スリーサイズはB82／W58／H86。趣味・特技はお料理・ピアノ・野球観戦。好きなものは動物・何かに一生懸命な人。苦手なものは嘘・オバケ。心から野球を愛し、本人も中学時代はソフトボールをやっていた。兄は、セブンブリッジ高校の4番でエースの、鳥居剣菱。相当な天然で、眼鏡をはずすとほぼ何も見えなくなり、明美が少女マンガに出てきそうなキャラに見える。裏表のない心優しい性格で、入部試験に備えて雨のグラウンドで猛特訓をしていた猿野に傘を差し出したり、甲子園出場を神社で祈願したりと、いつも他人のことを思って行動している。猿野が十二支の伝説を破った日から、猿野に想いを寄せていた。十二支高校マネージャーの中で、一番良く働いていると言っても良いだろう。
- 清熊もみじ（きよくま もみじ）
- 1年女子マネージャー。8月5日生まれ。血液型A型。身長169cm。体重52kg。スリーサイズはB91／W60／H87。趣味・特技は格闘技（漢（おとこ）蹴り・漢飛び蹴り・漢アッパー・漢連弾などの漢コンボ）・和太鼓・夏祭り。好きなものは漢らしさ・礼節のある人・海・焼き肉。苦手なものはスケベ・だらしない男・女らしい服装・虫・雛祭り・甘いもの。1人称が「俺」の男勝りな性格で、遊神楓はライバル的存在。また彼女の家の空手道場に通っていた過去もある。スケベや軟派な男が嫌いで、加えて自身の大きな胸にコンプレックスを感じていることも手伝って、猿野や虎鉄によく鉄拳制裁をくらわせている。が、牛尾に対してはモジモジしたり、素直になったりと女の子らしい一面も。
- 猫湖檜（ねここ ひのき）
- 明美（あけみ）
- 1年元女子マネージャー。マネージャーを辞めた理由は凪が大きな期待をしてくれたのと沢松が釘バットで殴りスタンガンを当てたため。実は猿野の女装した姿であるが、凪や猪里は気がついていない様子である。凪曰く、「明美ちゃんは私より可愛い」。変装能力は野球部員がほとんど正体が分かるぐらいで、「男塾にすらこんなイカツイ女は出てこない。」と突っ込まれたほど無い。全国美（の）少（ない）女コンテストで優勝したことがある。ジャイロボールを投げれてデッドボールになると文字通り死球になる。以前にスナックに勤めていたという設定らしい。金融業者の長？理想の男性のタイプは気は優しく、計算高く、ヒモのついたままのボンレスハムをナイフで刺して食べたりチェーンソーで鉛筆を削ったりするワイルドな男性。ジャンプのマンガではスクラップ三太夫が好きらしい。スカウターが壊れんばかりの戦闘力があり、素手で金属バットを折り曲げたり、キスで虎鉄を瀕死の重症に追いやったりした事がある。しかし、何故か隠れファンが多く、犬飼はファンクラブ入りを決意したほど。また、明子・明代・シンディなど、髪型によって何人かのバリエーションが確認されている。明美の場合はみつあみ２つだが、沢松の依頼時のときには団子結びになっている。
- 夜摩狐撫子（やまこ なでしこ）
- 桃坂未月（ももさか みつき）、栗尾かの子（くりお かのこ）
- 双方共に2年女子マネージャー。二人とも好きな男性のタイプが美少年で、その為犬飼にいち早く目を付けていた。羊谷の駄洒落の犠牲になったこともある。桃坂は7月22日生まれ。血液型O型。身長160cm。スリーサイズはB83／W56／H85。栗尾は1月2日生まれ。血液型A型。身長156cm。スリーサイズはB80／W57／H82。ちなみに桃坂のデザインは作者の初のジャンプ掲載作品「鉄条―TETSUJO―」の第3作目に登場した、鉄条の妹「未月」の使い回し。
- 柿枝鶫（かきえだ つぐみ）
県立十二支高校生徒・その他の人物
- 沢松健吾（さわまつ けんご） （声優：緑川光）
- 1年、猿野の無二の親友で、沢松曰く「鬼ダチ」。自称「ハンサム様」。猿野曰く「前世は漬物」。また猿野によってよく故人扱いされている。1月30日生まれ。血液型A型。身長172cm。体重56kg。趣味・特技はシルバーアクセ収集・天国をからかう事。好きなものは吉牛・辛いもの・ユニクロ系。苦手なものはスポットライト。十二支高校報道部に所属し、野球部の追っかけをしている。そのため、試合が始まると（試合中でなくとも）出番がなく、猿野にも脇役（もしくはパシリ）と呼ばれている。何かと困難に負けそうになる猿野を励まし、一緒に解決策を模索してきた。また少々乱暴であるものの、子津や辰羅川と肩を並べる程の突っ込みセンスの持ち主でもある。「幸せクラッシャー沢松」の異名も持つ。髪型はオールバック。遊神楓のことが好き。
- 梅星塁（うめほし るい）
- 2年報道部野球班のCAP。通称「梅さん」。9月24日生まれ。血液型O型。身長163cm。体重49kg。趣味・特技は写真撮影・現像・部屋の模様替え・プロレス観戦・速記・スッパ抜き。好きなものは暗室・球児の美しい汗。苦手なものは爬虫類・アスパラガス・球児の涙。沢松とコンビを組んで野球部の取材を行っていて彼をパシリとして尻に敷いている。時々ボケて沢松に突っ込まれることがある。途轍も無いミーハーで、よく野球部部員に対してシャッターを切っている。この時の彼女の喋りにはカッコ付き文字が入る。また、彼女の取材ノート「萌えダイアリー」は常時1000人分の選手情報がびっしり書いてあるらしい。普段はただのミーハーに思われがちだが、取材力・情報収集力は確かである。
- 黒豹一銭（くろひょう いっせん）
- 校舎裏で「十二支の黒い三連星」と名乗る不良トリオにカツアゲされそうになった子津を助けた、関西弁のドけちなクールガイ。1月10日生まれ。血液型O型。身長170cm。体重56kg。趣味・特技はバイトのかけもち・値切り・阪神応援。好きなものは現金・お金・マネー・魚・タコ焼き・お好み焼き・食後の一服。苦手なものは只働き・暇・ケチな人・勉強。本人もどう見ても不良にしか見えないが、実は元十二支高校野球部員。活躍を期待されていたキャッチャーだったが、バッテリーを組んでいた白鴎（はくおう）が事故に遭い動けなくなってからは彼の入院費を稼ぐ為野球部を退部し、かけもち8つというバイト三昧の日々を送るようになる。子津とウマが合い、バイトと称して一球一円で練習相手になっていたが、突如事故に遭ってしまい立てなくなってしまう。再登場時は車椅子に乗って十二支VS黒撰を観に来た。133発目に登場した灰狼（はいろう）とは旧知の仲のようだ。
- 白鴎（はくおう）
- リトルリーグの頃から黒豹とバッテリーを組んでいたアンダースローピッチャー。十二支高校野球部に入部してすぐに交通事故に遭い一生ベッドから立てない重体になった。裕福な家ではないが、黒豹が治療費を払い続けてくれている。
- 山嵐大九郎（やまあらし だいくろう）
- 山嵐こきり（やまあらし こきり）
- 山嵐の孫娘。7月11日生まれ。血液型O型。身長133cm。体重30kg。趣味・特技は木登り・かけっこ・ニワトリの飼育。好きなものは野いちご・おじいちゃん。苦手なものは雷。「棟梁の孫って絶対ウソだろ」とまで言われる程の可愛らしい少女。小柄で色黒。十二支の特訓中の間、彼等の衣食住の面倒を見てくれた。
- 遊神楓（ゆがみ かえで）
- 1年。5月10日生まれ。血液型O型。身長167cm。体重50kg。趣味・特技は汗をかく事・手合わせ・弁当作り。好きなものは運動後の冷たい飲み物・空手・ラブソング。苦手なものは意思の弱い男・勉強全般。空手部所属。その実力は次期部長を期待される程高い。学年一のマドンナで実家は空手道場。自分の事を「ボク」と呼ぶ、ボーイッシュな性格。父に言われ「つき合いたければ果し合いで勝つべし」精神という少女。受け損なった不意打ちをかばった猿野に惚れるも、微妙な展開でフラれる。
- 白雪静山（しらゆき せいざん）
- 埼玉選抜総監督。22歳。12月22日生まれ。血液型AB型。身長170cm。体重61kg。趣味はドライブ・日記。好きなものは煮麺・わびさび。嫌いなものは現実逃避・深海の生き物。眼鏡を掛け帽子を被り、パイプを銜えた長髪の青年。普段は飄々とした物静かな性格だが大胆不敵な面も持ち、自らのチームを最強のチームへと鍛え上げようと尽力する。犬飼、辰羅川、御柳が尊敬している大神とはかつてバッテリーを組んでいた仲であり、静の秘打法『空蝉』を使う十二支高校野球部員だった。そして毎日の様に野球部の練習を見に十二支高校へ来ていた犬飼達の事も兼ねてから知っていた。ちなみに『空蝉』は大神と2人で開発した打法のようである。
- 大神（おおかみ）
- 犬飼、辰羅川、御柳の野球における師であり、十二支高校野球部2年主将だった男。犬飼の使う『四大秘球』は元は大神が使っていた物である。正義感が強く子供好きな性格で、5年前デパートで万引きをしていて店員に見付かった犬飼達を助けた事から、彼等に野球を教えるまでになる。将来を期待された前途有望なピッチャーだったが、ある日御柳がふざけて大神の帽子を奪い車道に飛び出し、そこに突っ込んできたダンプに轢かれそうになった彼を庇い事故死してしまった。
- 屑桐無汰（くずきり むた）
- 屑桐の弟にして屑桐家次男。11歳。母親の手術へ屑桐を連れて行く為、彼の居る大阪の球場へ赴いた。屑桐を「むが兄ちゃん」と呼び、とても慕っている。
- 佐倉（さくら）
- 野球部入部試験の最終試験の変則野球ヤキュウケンでの唯一の脱落者。Ｂチームのショートだった。２エラー、２失点、悪送球をした。
- 地位鎌夫（ちいかまお）
- 校長先生という通り名の川原に住んでるおっさん。レギュラー決定日に遅れた監督の代理。いつもチーかまを食べていて、メガネのつるをセロハンテープで留めている。代理はバイトで仲間がいるらしい。野球に関しては無知だが、猿野は「キングオブキングス十二支最強のスラッガー地位鎌夫先輩」と言っている。紫shikibuに対抗した変態系アイドルユニット猿野天国インデシベルのギター担当に彼によく似た人がいる。
- 数浦三（かずうらみつ）
- ３年Ａ組のサッカー部キャプテン。殆どの部員が食中毒に遭い、鹿目に代打で野球部に出て欲しいと頼んだ。野球部が強豪校を制覇し共に優勝を志したが二回戦でボロ負けした。
- 先生（せんせい）
- 猿野、沢松のクラスの国語の担任。二人が騒いだときに授業を中断して第一回暗黒武闘大会を開催した。
私立華武高校
埼玉二強の一翼にして、埼玉県下最強の野球部（作中では）を擁する私立校。モチーフは「花札」。野球部は創部70年と歴史が古く、5年前埼玉県最強の椅子に座した。現在では県下無敗のエース屑桐無涯を中心にして菖蒲監督が采配を振るい、1年生にして4番に座る御柳芭唐を攻撃の要とする。男子校で、どこか大正浪漫あふれる校風が特徴。なお、フェイスペイントは校則によって義務付けられているらしい。
- 屑桐無涯（くずきり むがい） （声優：諏訪部順一）
- 他者を威圧するような風貌と眼光を持ち、常に尊大な振る舞いが目立つ、華武高校野球部の主将、エース。12月29日生まれ。血液型A型。身長181cm。体重72kg。趣味・特技は折り紙・家事雑用・道を覚える事・そろばん。好きなものは家族・静かな場所・牛乳・銭湯。苦手なものは怠惰・雨・雪・嘘つき。しかしその反面家族想いで、寝込んだ母のために卵粥をつくるなどの優しさを見せる。顔の左半分を覆っている模様のような痣は火傷の痕で、父親の寝タバコが原因の火災から弟妹4人を助け出した際におった。4シームジャイロの『五光』という球を使う埼玉一のピッチャーで、牛尾の中学のころのチームメイトでライバルでもある。トルネード投法である。家は牛尾とは対照的に極貧で、父親はおらず、弟や妹が4人もいる。甲子園前に母親が病気で倒れ、大手術を受けたが無事成功。家族を楽にするためにも、プロ入りを目指す。折り紙が得意で、本に載っているものは大抵何でも折れる。彼は洗髪を石鹸水を水で溶いたもので行っている。なお、御柳の苦手なものが「パイナップル」となっているが、彼のヘアースタイルを指していると思われるため、暗喩として御柳は屑桐が苦手なのでは、という噂がある。持ち技の『五光』は217発目で『五光』よりも体の捻りが大きいモーションから繰り出され、スピードが160㌔にも達する『五光烈華』、そして更にそのスピードから急激に渦を巻くかの様な変化を起こす『五光烈華・旋風』へと進化を遂げた。
- 朱牡丹録（しゅぼたん ろく）
- 2年、センターで華武の鉄壁の守備を担う選手である。8月3日生まれ。血液型O型。身長161cm。体重50kg。趣味・特技はメル友作り・携帯の新機種チェック・アクロバット・携帯で写真を撮る事・顔文字作り。好きなものはキャスケット（帽子）・モバイル・高い所・華武の先輩達・辛いもの（キムチ・カレーなど）・タピオカ。苦手なものは華武の敵・充電切れ・注射。モバイル好きで、顔文字等を使いこなす。高い所好きで初登場時はフェンスの上に乗っていた。屑桐をはじめとする先輩部員を信奉しており、ことあるごとに彼らを立てる発言をする。白春や御柳と仲が良い。牡丹の刺繍がされたキャスケットをかぶり、超人的跳躍力を有する。よく試合後のグラウンドに他校を戒める為の菖蒲の花の落書きを描く。モデルとなった人物は松浦亜弥。語尾に「～気」と付ける。華武以外の高校が嫌いで、結構キツイ性格である。それで少し自己中心的な発言をする事があるために、屑桐に注意される事もしばしば。
- 久芒白春（くぼう はくしゅん）
- 2年、ショートで守備の要。3月23日生まれ。血液型B型。身長173cm。体重64kg。趣味・特技はセパタクロー・走る事・寝る時思い通りの夢を見る事。好きなものはロングマフラー・ぬくいもの・肌に優しいティッシュ・スープやフォンデュ。苦手なものは山背（餓死風）・自分の鼻炎・起こされる事・ミント。鼻炎で、いつも鼻をたらしている。ティッシュは必需品で、手放せない。語尾にing進行形がつく。セパタクローを駆使し、守備にも足を積極的に使う。東北出身と見られる。極度の寒がりで、いつもロングマフラーなどで防寒対策をとっている。なお、彼が使用するティッシュも華武校野球部部費でまかなわれている。同じ高校で、同じ学年の朱牡丹 録とよく一緒に行動している。御柳の無礼な発言にキレて、腰にキツい蹴りを喰らわすこともあったりする。ボーっとした外見とは逆に、そうそう気の長い方でもないらしい。
- 御柳芭唐（みやなぎ ばから） （声優：うえだゆうじ）
- 1年で、三塁手。10月5日生まれ。血液型O型。身長184cm。体重70kg。趣味・特技は人をからかう事・ケンカ・ギャンブル。好きなものは面白いもの・バブリシャス・ビーフジャーキー・ダイス。苦手なものは湿っぽい事・堅苦しい事・パイナップル。バットを横に寝かせた自然体の状態で打つ『神主打法』、体をピッチャーの反対方向へ向け体のバネを最大限に活かす打法『ターニング ダイス』（超本気の時にしか使わない）を使い、1年にして華武の四番を張る強打者。犬飼、辰羅川とは幼い頃からの知り合いで、ライバル。両目の淵の赤い隈取と、狐目と八重歯が特徴的。ダイスを使い、賭博をする。ガムが好きでいつも噛んでいる（特にバブリシャスなどの風船ガム）。「～っしょ」が口癖。あまり、練習は好きではないようだ。テニスの王子様に、彼とそっくりな風貌を持ったキャラ（丸井ブン太）が登場するが、登場したのは御柳の方が先。御柳はミスフル全キャラ中でも相当な人気があるため、一時期露骨なパクリ説が横行した。それについてはテニスの王子様ファンも、大方パクリであると認識しているとか。パイナップルが嫌いで、見せると逃げ出す。彼のモデルとなった人物は、作者曰く俳優の成宮寛貴である。ドラマＣＤでは「屑桐さんのマイク」など屑桐を敬うような口ぶりも見せ多少屑桐を崇拝している？大神を心から尊敬しており、昔は十二支に入る事を志していた。犬飼達との間にはかつて付き合っていた不良が彼の希望で犬飼の左腕を折ると犬飼達に言った嘘を知らなかった（御柳にはバットを持った狂人が現われ、命からがら逃げてきたと言った。）のせいで大分誤解があり最近までお互い憎み合ってさえいたが、最近誤解が解け仲良くとまでいかないが、それなりに認め合えるようになった。名前の由来は、トランプ賭博の『バカラ』。
- 帥仙刃六（すいせん はろく）
- 右目に眼帯をした左腕投手。3年。1月17日生まれ。血液型AB型。身長177cm。体重65kg。趣味・特技は海を見る事・買い物・革靴集め。好きなものはバイク・船・サングラス・海の見える場所。苦手なものは慇懃無礼な奴・TV。ピッチャーとして屑桐をライバル視する。ダイバースクリューという変化球を使用するが、十二支との練習試合で相手の技量を誤ったため滅多打ちに逢い、3軍落ちする。しかし県対抗総力戦で屑桐がやむを得ずに降板した際、華武の下克上合宿をただ一人クリアし、埼玉選抜のピッチャーとして復活した。十二支戦では『ダイバースクリュー』というスクリューボールを使っていたが、選抜編で弾ける程の回転を与え投球する『スカイダイバー』にグレードアップした。
- 桜花蛮奉（おうか ばんほう）
- 菖蒲（しょうぶ）
- 華武高校野球部の監督だが、その風貌と伝令は戦国武将を思わせる。身長172cm。趣味・特技は渓流釣り・花札・将棋・お面作り・相撲観戦。好きなものは雑炊・山椒・猫。苦手なものは欧米文化・猛暑・飲食店。語尾に「～故」と付ける、やたら古風な口調を使う。能面を身につけており、軍配を持ち、陣羽織姿で試合に颯爽と登場する姿は、もはや圧巻としか言いようがない。バッターの癖や能力を観察した上で発動される「八陣守備」という、打球が落ちる場所に予測を立て、その位置に人員を配置する大胆な戦法を使う。またその戦闘力も相当なもので、練習試合中に討ち入りに来た猿野（猿小路キモ麻呂）は名を名乗る間も無く軍配で返り討ちに遭っている。性別、年齢、血液型すべての情報が謎に包まれている。
- その他の選手
捕手野木久
一塁手四方木、魔籐
二塁手七綱、萩之月
三塁手彩目黒
遊撃手墨蓮
外野手彼岸端、林堂、独民、紅葉、菊尼
私立セブンブリッジ学院高校
埼玉県下二強の一翼を担う野球部を擁する男子私立校。モチーフは「トランプ」。華武とは対照的に新設校で、たった2年で準優勝まで駆け上がった驚異的な成長を見せる。このセブンブリッジの部員は、ほとんど剣菱達が小学生の頃結成していた『ワイルドジョーカーズ』からの仲間だとか。部員は4番でピッチャーを務める鳥居剣菱を中核とし、強固な信頼関係で結ばれている。今大会もその成長ぶりは健在で、昨年の大会で3位につけた江戸桜高校を完膚なきまでに叩き潰し、圧倒的な強さを見せ付けた。制服は「特に」指定されていない。言葉遣いは品良く、快活に、そして決して他人と被ってはいけないらしい。
- 鳥居剣菱（とりい けんびし）（声優：鈴村健一）
- 3年、投手。十二支マネージャー・鳥居凪の実兄。6月30日生まれ。血液型A型。身長182cm。体重74kg。趣味・特技は居眠り・オリジナルメニューの筋トレ。好きなものは食べる事・寝る事・妹・バナナと牛乳・こたつ。苦手なものはネクタイと早起きぐらいであんまりない。最初天国は凪の恋人だと間違えていたが、今はライバルとして挑戦をしている。実の妹、凪の事が大好きで、凪を甲子園に連れて行くのが夢だった。よく天国を「てんごく」と読み間違える。野球センスは抜群で、打てば特大ホームラン、投げれば、ムービングファストボールで、凡打の山を築く（投法はスリークォーター）。黒撰高校の村中魁の投球にも勝る、金属バットまでもを減り込ませる重い球を投げる事が出来る。幼い頃から肺に病を患っており、激しい運動をすると喀血してしまう。そのため、予選での準決勝、対十二支高校との試合後、激しく吐血をしてしまい、野球をする事が叶わなくなってしまった。練習以外は居眠りばかりしている。間延びした口調と、「びみょ～に」の口癖が特徴的。野球に関してはドクターストップがかけられたものの、退院後はジムのトレーナーを志しているようである。
- トランプではスペード・ダイヤにあたる（“剣菱”の“剣＝SWORD”“菱＝DIAMOND”から）。
- 中宮紅印（なかみや くいん）（声優：子安武人）
- 3年、捕手。4月4日生まれ。血液型A型。身長183cm。体重はヒ・ミ・ツ。趣味・特技は肌のお手入れ・恋愛相談・理髪・マニキュア収集。好きなものはカッコ良くて雄々しい人・ベーコンしめじパスタ・マイナスイオン。苦手なものは野蛮人・寝不足・不細工・虫・キレイ事。格好口調すべてが女っぽい。弟は同校ピッチャーの中宮影州。真性の同性愛者にしてオカマ。剣菱や犬飼のことが痛くお気に入りのようで、彼らに対し積極的で少年誌スレスレの発言をする。メイクの下は美青年。野蛮人が嫌い。セブンブリッジの母親的存在で、面倒見がよく、剣菱の体のことを本気で心配している。意外に捕手としての腕前は良く、双子の弟、影州の球をノーサインで見抜き、受ける事が出来る。なんだかんだでお互いの事を良く分かっているそうだ。
- トランプではクイーンにあたる（紅印＝クイーン）。
- 王桃食（ワン タオシー）
- 3年、遊撃手。8月7日生まれ。血液型O型。身長163cm。体重54kg。趣味・特技は曲芸・麻雀・飲み食い・コンビニの中華マン新製品チェック。好きなものは中華マン・桃・ホットミルク・海老餃子・隠れる場所。苦手なものは地味な練習・長時間の正座・わさび・びっしりとした粒状のもの。通称ワンタン。名前などから見て中国人と見られる。1人称が「朕」で、語尾が片仮名。精神的に少々幼く、兎丸とよく気が合う。とても身が軽く、試合中では投球をバットの先で突く事によりピッチャーが投球したままの状態で打ち返せる『国士無双』を使い犬飼の打球をあっさり打ってみせ、更に車輪の如く回転し捕球する『役満技 大車輪』や、ランナーのスライディングによる砂埃を避ける為空中に放ったボールを袖で叩いて送球する『役満技 百万石』なる妙技を披露し十二支を翻弄した所などは、流石はセブンブリッジの1軍と言える。
- トランプではキングにあたる（苗字の“王”から）。
- 空環土本（うつわ どぼん）
- 3年、中堅手。3月15日生まれ。血液型B型。身長231cm。体重272kg。趣味・特技は大喰い・早喰い。好きなものは地球・生きとし生ける物。苦手なものは大気汚染・ネズミ。とにかく馬鹿でかく、ゴーレムのような風貌。猿野に口が貯金箱のようだと言われ、「本当に地球上の生命体か？」と疑わせるほど、風貌は人間らしくない。その巨体からは想像もできないジャンプ力でホームランボールになる打球もキャッチする『ギガントマウンテン』と、巨体を活かしキャッチャーのブロックを弾き飛ばして更にバックネットまで吹き飛ばす『ギガントアバランチ』という捕球テクで、セブンブリッジ鉄壁の守備を担う一人。名前の由来は、トランプゲームの『ドボン』。
- 霧咲雀（きりさき じゃく）
- 3年、三塁手。11月11日生まれ。血液型AB型。身長173cm。体重63kg。趣味・特技は洋服の買い物・熱帯魚の飼育・アリの観察。好きなものはチュパチュパキャンディー・ペットのタランチュラ・ピアス。苦手なものは国民一丸となって何かを応援する事・テンションの高い人間。比較的無口で、ビジュアル系。猿野曰く、司馬や神鷹らとバンド（通称Silence）が組めるそうだ。いつも飴を舐めている。蜘蛛が好き。『FINAL FANTASY VIII』の登場人物、風神のように専ら漢字で会話をする。最低限の単語しか喋らない。が、何故か意味は通じる。打・走・守全てに秀でるバランスタイプの選手。足の速さは兎丸を除けば県内一で、それを生かした『蜘蛛走脚』なる技を使う事により、走塁だけでなく守備でもフェンスの壁を滑走し、通常ならファールになる球も難なくキャッチする。また、ピッチャーの球筋を見極める『闇技 蜘蛛糸絡』と、見極めた後でバットを腰に寝かせた状態に構え、居合い斬りの要領で球を打つ『秘打 蜘蛛切丸』という技も持つ。下唇に3つのピアスをつけている。王桃食の太極拳の早朝練習の際に紅印に手刀を当てられ（事故）猛烈な勢いでキレた事から、物静かに見えて実は意外と短気かつ怒りっぽいと思われる。
- 名前のモチーフはジャック・ザ・リッパーの通称切り裂きジャックから。トランプではジャックにあたる（雀＝ジャック）。
- 中宮影州（なかみや えいす）
- 3年、紅印の双子の弟にしてピッチャー。ボンデージのような服を身に着けている優男。4月4日生まれ。血液型A型。身長183cm。体重70kg。趣味・特技はトランプ手品・女の子・モノマネ。好きなものはドクロのアクセサリー・カラオケ・激辛ラーメン。苦手なものは自分もオカマに見られる事・野菜。耳を触られる事。女子とよく遊ぶ、十二支の虎鉄的存在。剣菱が投げないときは彼がマウンドに立つ。鹿目の『剃刀カーブ』や村中魁の『小町』など、他投手の特技をコピーして投球できる。が、兄の紅印の性癖に閉口する場面もある。耳を触られるのが苦手。幼い頃は兄と瓜二つの外見であったが、兄がオカマと化してからは、兄と同じようにオカマに見られるのが嫌で、髪の毛を脱色して髪型を変えたとか。「にゃはは」が口癖。トランプではエースにあたる。
- 宝町一直（ほうちょう いっちょく）
- 2年。古家、兜鍬同様バッティングに長けている。肌は日焼けしている。口癖は「最高ですか～!!」。5月15日生まれ。血液型O型。身長171cm。体重65kg。趣味・特技は料理・筋トレ。好きなものは食べ物全般・サンバカーニバル・ロックンロール。苦手なものは飯を残す人・ハエ・食中毒。由太郎曰く“うどん先輩の弟”。セブンブリッジのコック長で、「適当流包丁術」を使い試合中に得体の知れない料理を作る。紅印によれば絶品らしいが・・・？「適当流包丁術」を応用した『白球三枚大名おろし』という打法を使うが、三枚におろされたボールが背景に描かれている以外は普通の打法にしか見えない。
- 一直、という名前はポーカーの“ストレート”から。
- 古家日会（ふるや にちえ）
- 兜鍬光（かぶくわ ひかる）
- 東蘭風城郭（とらんぷう じょうかく）
私立武軍装戦高校
軍に優秀な人材を輩出するために創設された私立校。華武の朱牡丹録をして「あんなおっかない所とは二度とやりたくない」と言わしめた野球部を擁する。部員全員が迷彩服着用で、大会開会式にパラシュート降下してくるなど、もはや日本という国家がいかなる国であったかを失念させもする。実力はそこそこだが、数々の禁じ手を交えての野球で「打倒華武」を掲げる。アルバイトは基本的に禁止事項だが、地雷撤去だけは認められている。携帯電話は学校外を問わず使用禁止されており、軍人らしく無線機を使用する事となっている。どんな理由があろうとも絶対に女人禁制。選手名は旧大日本帝国海軍の軍艦の名前からきている。
- 大和陽牙（やまと ようが）
- 妙高数明（みょうこう すうめい）
- 武蔵暴流人（むさし ぼると）
- 2年。6月6日生まれ。血液型B型。身長193cm。体重108kg。趣味・特技は筋トレ・ビルドアップ・肉弾戦から銃撃戦までの演習。好きなものはカレー・女・銃火器。苦手なものは蚊・正座・弱いもの・地味な活動。高校球児としてはもちろん、スポーツマンとしても最低のモラルしか持たない武軍装戦においても、彼が最もタチが悪い。試合中盤、蛇神を事故を装って退場させ、猿野の怒りを買う。試合終盤、ホームベース前に立ちはだかった猿野と頭で打ち合ったが、猿野が勝った。「自分達の野球は間違ってはいない」とあくまでも自分達の野球を省みなかった。ちなみに、こめかみの辺りに刺さっているボルトは、無論本当に刺さっているわけではなく、彼の趣味。名前は戦艦武蔵から。鹿目のカミソリカーブを簡単にバットに当てたり、ホームへダイレクトの強烈な送球をみると、なかなか実力も侮れない。
- 神鷹樹（しんよう いつき）
- 3年。10月28日生まれ。血液型A型。身長176cm。体重67kg。趣味・特技は隠密行動・ダーツ・手話・パントマイム。好きなものは暗い所・静かな場所・飼っているオウム。苦手なものは人前でマスクを取る事（古傷あり）・人混み・雑踏・雷。グラウンドに立ったとき、監督に代わり采配を振るうのが彼の務め。美少年であるが、古傷を隠すためマスクで顔を覆っている。短くて最軽量のバットを用いる『サイレントファントム』という無音打法と瑞鳳がコンピュータ演算で予測する球の落下位置へバック走で疾走し捕球する『バックファイア』を使用し、十二支守備陣を翻弄する。後半、スパイを使用し、球場全体に「絶対守備」を敷くも、十二支有志たちの手によって打ち砕かれ、武軍装戦は敗北。ちなみに、彼は暗殺任務を受け持つ身である。意思伝達は手話以外使用しない。不人気な選手が多い、武軍の選手の中では唯一人気が高い選手である。名前は空母神鷹から。
- 瑞鳳源帥（ずいほう げんすい）
私立明嬢学園高校
アイドル育成を目的として建てられた高校。実際多くの一流芸能人を輩出している。校内にはブロマイド販売所や撮影スタジオ、特設ドームなどの設備が存在する。野球部も十二支戦でデビュー予定のアイドルグループ「紫SHIKIBU」である。実力はピッチャーの雛壇祀以外は平凡。二回戦で十二支に5回コールド負けをしたが、ファンは紫SHIKIBUを見捨てることなく、その後カントリー系アイドルとして成功した。
- 雛壇祀（ひなだん まつり）
- 明嬢学園高校のピッチャー。2年。3月3日生まれ。血液型AB型。身長178cm。体重61kg。趣味・特技は歌・ダンス・ローラースケート。好きなものはファン・大舞台・磯辺焼き。苦手なものは人に笑われる事・食事制限・昔の自分・きのこ類・標準語。虎鉄とは同じ中学の野球部に所属していた。見た目はアイドルのリーダーとして十分に美麗だが、中学生時代は今より50kgも太っており訛りもあった。直球と、縦に滑る『K（キング）スライダー』、真横に滑る『R（ルーク）スライダー』、斜めに滑る『Q（クイーン）スライダー』の4種の球種を使い分けたが、本人が気がついていなかった中学時代の癖を虎鉄に突かれ、十二支に打ち込まれた。
- 囃子（はやし）、官女（かんじょ）、随臣（ずいしん）
私立黒撰高校
伝説の大打者、村中紀洋が監督をしている野球部を擁する私立校。村中が現役を引退してから監督の任に就いた。野球部の中核を成すのは村中の息子の村中魁と村中由太郎。兄の魁は大会きっての強力投手で、弟の由太郎は大会注目のニューフェイスにしてスラッガーである。また、3年を中心にした鉄壁の守備を誇り、今は埼玉県下でも強豪校として注目されている高校である。何故か新撰組に関連のあるキャラが多い。
- 村中魁（むらなか かい） （声優：真殿光昭）
- 黒撰高校の1軍投手。3年。4月25日生まれ。血液型A型。身長186cm。体重80kg。趣味・特技は百人一首・点茶・障子の張り替え。好きなものは抹茶・早朝の空気・柚子・古典・かるた。苦手なものは不義理・俗な話。十二支の伝説を打ち立てた大打者・村中紀洋を父に持つ。父に似て、ジャンプを指で貫くなどの悪魔的な握力を誇った。しかし、彼の趣味は百人一首を詠むこと、と至って静かである。もともと父のように豪放磊落な人間ではなく、むしろ紳士的、武士道精神が根付く男であった。試合では『マサカリ投法』とナックルボール『小町』、投法をバッティングに応用し『マサカリ打法』を駆使するも敗北。ナインと共に涙に暮れた。ちなみに、彼は小饂飩の放送禁止用語を聞いて上気するなど、「意外にムッツリなのでは？」という疑惑があった。なんだかんだ言って割りと血の通ったキャラであった。モデルは新撰組一番の怪力を誇った隊士・島田魁。
- 村中由太郎（むらなか ゆたろう） （声優：吉野裕行）
- 黒撰高校の1年にして4番打者。キャッチャー。12月6日生まれ。血液型A型。身長163cm。体重58kg。趣味・特技は自転車を横倒しする事・逆立ち。好きなものはキャンプ・魚（特に鮭）・ウエイトトレーニング用品。苦手なものはオヤジの拳骨・丁寧な作業・勉強。愛称ユタ。高校生にしては幼い外見をしており、性格も天然で無邪気。片仮名に弱いのか、片仮名の言葉を平仮名で発音する（「ねがてぃぶ」、「すらんぷ」など）。小さい頃から鉛の板を巻いたバットで素振りをしていたためか、大宮球場から十二支高校まで逆立ちで歩くという強靭な腕力を備え持っている。投球をたった数回観察するだけで、攻略法を編み出してしまう。犬飼の『蛟竜』をあっさりと打ち返し、その打球で十二支の伝説の時計を撃ち落とした。同じスラッガーである猿野に興味を持ち、父秘伝の打法『覇竹鉛舞』で十二支を追い詰めるも、空白の半年を経て登板した子津の『燕』を使用した策にはまり敗北。甲子園への夢は潰えた。モデルは新撰組会計方・岸島由太郎（芳太郎）。
- 小饂飩勇（こうどん いさむ）
- 黒撰高校3年。三塁手（県対抗総力戦では二塁手）。8月1日生まれ。血液型O型。身長176cm。体重64kg。趣味・特技はお下品下ネタトーク・歌舞伎鑑賞・原付で公道を爆走。好きなものは下ネタ・女の子・原付（愛車 仏倒）・自由。苦手なものは勉強（ほぼ全教科）・図書館・乙女の涙・キザな野郎。チームのムードメーカー的存在、と言えば聞こえはいいものの、果たしてその実態は放送禁止用語を連発する変態である。その口から放たれる用語たるや作者が自ら「ピー」という効果音を入れるほど。だがしかし、肝心の野球では緋慈華汰との連携が冴え、必殺捕球技『八双跳び』と、緋慈華汰の背中を借り、それを踏み台にして打球をキャッチする『十六双跳び』による『魔の三遊間』を築き十二支打線を絶望に追いやった。しかし、打撃では全くいいところを見せられなかった所、また、誰よりもチームメイトを信頼し、甲子園への思いが強かった所も彼の魅力である。特技は、異様に長いバット『一番太鼓』を右手に持ち、そのまま片手打ちを行う『歌舞伎打法』、それからの変化で、途中まで右手のみでスイングを行い、途中から左手を添えてスイングをする『歌舞伎打法・両花道 国崩し』、左手を前に突き出し、その隙間から球筋を見極め、歌舞伎の如くバットを構えた状態で更に右足だけで前に飛びながら球を打つ『歌舞伎打法 十八番 飛び六方 乱動の見得 手間にらぎ』。口癖は「絶・好・調～！！」。モデルは新撰組局長・近藤勇。
- 泥片歳（ひじかた とし）
- 黒撰高校3年でポジションはショート。自称・緋慈華汰斗肢。愛称トシ。3月14日生まれ。血液型AB型。身長174cm。体重62kg。趣味・特技はテニス・ピアノ・漢字・料理。好きなものは賛美・賞賛・バラ・舌平目のムニエル・ティータイム。苦手なものは本名で呼ばれる事・侮辱される事・虫・後始末。会話文がやたら難解でくどく、本名も半分フザケているような名前だが本人は至って真剣。昔貴族だったが没落し、その時代の反動が抜け切らないのか、薔薇の替わりに魚の骨を咥え、打席に立ったときの構えもテニスの構えである。それの活用技として『荒れ狂う神々への贖罪そして気まぐれな妖精達の悪戯ボレー“FROM楽園（エデン）の東”』という打法を持つ。ブロックワードは「ビンボー貴族」。耳にすると猛烈な勢いでキレだす。技名がとてつもなくくどく長い。『天使の血塗られた十字架（エンジェリックブラッディークロス）』という捕球技と小饂飩との連携技で小饂飩と共に三遊間を鉄壁の守備で守るも、子津の『燕』に手も足も出ず敗退。試合後、猿野から人骨をプレゼントされた。モデルは新撰組副長・土方歳三。
- 沖草次（おき そうじ）
- 黒撰高校1年。ピッチャー。10月31日生まれ。血液型B型。身長160cm。51kg。趣味・特技は怨み歌・まじない・畳の目を数える事・あやとり。好きなものは狭い空間・飼い猫のポー・暗い所・隅っこ。苦手なものは写真を撮られる事・大勢で騒ぐ事・吠える犬。極度にネガティヴな体質。そのため、じめじめした彼の体質に怨霊が寄り集まり、それによって投球のキレが増す。それの応用としてサイドスローの『ダウナーシンカー』、『デビアスシュート』、憂鬱な気分の時しか使用できない、生き物の様に曲がるカーブ球『レストカーブ』という技がある。また『シェイムバント』という技も持つが、周囲に怨霊が纏わりついている以外は普通のバントである。実家の寺で修行を積む蛇神には、彼の内に巣食う怨霊が見えるらしい。彼を救わんと打席に立った蛇神が怨霊を祓い、沖は戦意喪失する。怨霊を払われたことによりさわやかになり、あやとりを楽しくしていたが、猿野に「あやとりモナリザ」を見せ付けられ怨霊が復活した。その後、子津の『燕』を前に怖気づくも、監督や小饂飩に叱咤され打席に立ち、バントで次席の由太郎に命を繋いだ。モデルは若くして結核で世を去った新撰組一番隊隊長・沖田総司。
- 村中紀洋（むらなか のりひろ）
- 黒撰高校の監督にして、20年前十二支を甲子園3年連続優勝へ導き、プロでも実績を残した、伝説の大打者。5月8日生まれ。血液型A型。37歳。身長203cm。体重115kg。趣味・特技は野球指導・クルーザーでの一本釣り・自宅麻雀。好きなものはバッティング練習・素振り・練習後のビール・奥さん・愛犬ごん太の散歩。苦手なものは女子高生・政治経済。村中兄弟は彼の息子である。息子の由太郎に秘打法『覇竹鉛舞』を伝授、甲子園へと邁進する。その背景には、彼がプロ入り直前に現・十二支高校野球部監督である羊谷の『燕』を攻略できなかったという、個人的なリベンジの気持ちも少なからず存在していたようだ。そのため、十二支とはある種の感慨に耽りながら試合を見守った。名前のモデルは元近鉄バファローズの強打者、中村紀洋。
- その他の選手
出塁率の高い1～3番打者でランナーを溜め、4番の由太郎の一振りで大量得点を狙うのが基本。内野陣も堅守を誇り失点も少ない。
セカンド斎灯
レフト波羅田
バッター長楽
ファースト烏兎
私立凶賊星（ギャングスター）学園
十二支が四回戦であたった高校。ここ最近で急速に力をつけたといわれるが、実態は野球の実力はありながらも、様々な理由で野球界を去った選手を引き抜き作られたチームであった。実名では出られない上、入れ替わりが激しく本名を覚えずに済む為チーム全員は「Mr.○○」（○○はそれぞれイタリア語の１～９）と仮名を名乗っている。鹿目を初見から攻め込むほどの実力はあったものの、短期間で作られたため、チーム内の団結力の無さなどで十二支に敗北した。
- Mr.クワットロ（本名不明）
- Missディエチ（本名不明）
- 凶賊星の監督。3月30日生まれ。血液型O型。身長171cm。体重は秘密。趣味・特技はスカウト業・色目。好きなものは渋味の効いた男。苦手なものは冴えない男。使える選手を拾って勝つことを理想としている。セクシーな女性監督。巨乳。１６歳の時には同棲し終わっていて、額に傷のある職業の人と不倫をしていた。守備範囲は３１から。
- 石英（せきえい）
私立音瓶高校
「よくなくな～い」が口癖な4番でエースの別紅飴理（べっこうあめり）を中心とするベスト16に入るほどの高校（監督はボケが始まったのかアレを連呼する）。「曇りなきメガネは世を見通す」を校風とし、生徒全員がメガネ着用を義務付けられており、掛けるメガネの数で地位が決まっている。校則として、「たとえ水泳の授業中でも必ずメガネを着用する事（水中メガネはメガネとは見なさない）」、「レンズに指紋が付いたメガネは即刻没収」、「メガネを新調する場合、古いメガネは土に埋めて供養する事」などという事が義務付けられている。何故か音瓶高校の野球部員は付けているメガネの種類と名前が一致している。ちなみに別紅は武軍戦の後半にも獅子川に特殊な眼鏡を渡す役として登場する。
- 別紅飴理（べっこう あめり）
- その他の選手
別紅を中心に、守備力の高い中堅クラスの実力を持つ。攻撃力も高く、ショート・新羅の俊足、パワーバッターの捕手・岩金の打力が攻撃力の鍵。
ショート新羅
セカンド句流々
センター印照
キャッチャー岩金
ライト銀渕
サード三倉
ファースト花亀
レフト渕無
その他の高校
- 卍高校（まんじこうこう）
- 卍シュートを武器とする無糧道（むりょうどう）を有する中堅チーム。しかし、十二支との対戦の前に華武のまえに43－0と大敗してしまう。十二支と闘うことはないのだろうか・・・・。無糧道は十二支高校ピッチャー鹿目筒良の中学時代のライバルであった。ちなみに、大会ではセブンブリッジの初戦の相手で、コールド負けを喫している。
- 名堀端高校（なほりたんこうこう）
- 試合中にスパゲティーをたべながら、語尾に「スパ」や「ゲティ」をつけるイタリアン（？）な高校。92発目で登場したのみ。ほとんどの選手の口周りがケチャップまみれ。選手の名前も、土的（とまと）や椎風土（しいふど）といった、おいしそうな名前が多い。挨拶の言葉は必ず「ア～ルデンテ～♪」と決められている。また、校内でパスタ（スパゲティ）以外の麺類を食べれば退学（本格トマトソースも邪道。ケチャップのみ可）。
- 兄御田高校（あにおたこうこう）
- 十二支のかわりに２回戦で華武高校にあたる場所へシードされたことに絶望していたが、忍火にぼこぼこにやられているところから、どこにいっても結果は同じだったとおもわれる。全員オタクでロボットスーツを着ている。監督がなぜか赤ちゃん。応援歌はアニソン。校則は、「異性との交際は、アニメキャラとの妄想恋愛のみ可」、「技名は15文字以上40文字以内に収める事（格ゲーと被っても駄目）」、「アニメの録画は必ず「標準録画」で行う事」など。
- 忍火（しのび）
- 華武と２回戦であたったが、一蹴された高校。忍者のかっこうをしている。
- 私立ブンデス高校
- 番外編で登場した、サッカーでは埼玉屈指の強豪。しかし、普段は弱小である十二支のそれも野球部に敗れてしまった。
- 江戸桜高校（えどざくらこうこう）
- 埼玉大会の中でも華武、セブンブリッジに次ぐナンバー3の強豪チーム。セブンブリッジがでるまではナンバー2だった。何かに関して「気力」で勝てという。
- 的理楠高校（まとりくすこうこう？）
- 地獄のロード６試合目の対戦相手（だが次のページで５試合消化と書いている）。猿野がマトリックス避けした。
- 私立（蹴球）、（大炎上）、（またたき）高校（しゅうきゅう、だいえんじょうこうこう）
- すべてに野球部あり。生徒がサッカーをしている（蹴球）。学校が常に大炎上（大炎上）。イケメン揃い（またたき）。
- 県立小学生高校（けんりつしょうがくせいこうこう）
- 生徒全員の風貌が小学生。その後の消息は不明。
埼玉選抜
県対抗総力戦の埼玉チーム。監督白雪静山、主将屑桐無涯。華武高校の選手を中心に、各校から幅広い選手がそろえている。打線は1、2番を朱牡丹、久芒らが打ち、クリンナップを村中由太郎、猿野、御柳の1年生3人で固めている。以下の選手は各高校で守っていたもので違うポジションに入ることもある。
投手屑桐、犬飼、村中魁、中宮影州、帥仙、Mr.クワットロ、沖
捕手村中由太郎、中宮紅印
一塁手虎鉄
二塁手正規の二塁手はいない。
三塁手猿野、御柳（基本的に一塁手）、霧咲（決勝では外野手）、小饂飩（二塁手での出場。初戦の雨天中止の試合では遊撃手もつとめた）。
遊撃手久芒、王、泥片
外野手牛尾、兎丸、朱牡丹、神鷹
大阪選抜
甲子園緒戦で華武を破り、全国制覇を果たした大阪府選抜代表校「豊臣高校」。日本初のメジャーリーガー、雉子村九泉が監督を務めており、その息子雉子村黄泉はメジャー級の実力を持つエースピッチャーである。メンバーの名字は「鳥の名前」がモチーフになっている。
- 雉子村九泉（きじむら きゅうせん）
- 大阪選抜総監督。作中における日本初のメジャーリーガー。顔に無数の傷を持つ、隻眼の男。猿野の父親だが、自分の息子は黄泉1人と言い切り、猿野の事は認めようとしない。10年前位から渡米していたが、現役時代にメジャー挑戦への道が潰えた時、散々自分をこき下ろした日本球界とマスコミに黄泉の力を持って思い知らせる為、帰国する。その事もあってか日本の野球を矮小だと見下している。猿野が物心付いていた頃には既に野球をやめており、それからというもの猿野曰く毎日のように酒に明け暮れ、幼少期の猿野や黄泉やその母親に怒鳴り散らしてばかりいたらしい。
- 雉子村黄泉（きじむら よみ）
- 豊臣高校3年。九泉の実の息子にして、メジャー級の実力を誇るエースピッチャー。幼い頃九泉に野球の才能を見抜かれ、10年前両親が離婚してからは九泉に引き取られ彼と共に渡米する。1年前までアメリカに在住しており、その為英語が流暢。日本語は片言気味かと思われたが、実は普通に話せた。猿野の2歳年上の実兄だが、当初は彼を弟とは認めずそればかりか出来損ないと見下していた。メジャーを知った為か父同様日本の野球を見下しており、1日も早くメジャーに挑戦したいらしい。
- 彼の放つストレートのMAXは160㌔の威力を持ち、また160㌔のフォークボールも使うが、バットがボールに当たる刹那ボールがバットをすり抜けたかの如く忽然と消える『黒光（ブラックレイ）』という魔球が対メジャー用に編み出した本当の切り札である。長髪で金髪、左顔面に刺青を施して、グラサンを着用している。常に対戦相手を見下し侮蔑する、傲岸不遜な態度を取る。
- 鵙来九郎（もずく くろう）
- 豊臣高校3年。4番バッターを張る実力者で、府内一のスラッガーとの異名を持つ。誰に対してもオープンで、ノリの良い愉快な性格。漫才好き。独楽回しが得意。『空蝉』の特訓をしていた猿野、御柳、由太郎の前に突如現れ（ミーティング会場に行くつもりが、方向音痴の為、道に迷って）、片足を軸にし体を回転させがらスイングする『大回転打法 独楽鳥』で特訓用の短冊を真っ二つにしてみせた。黄泉からメジャー進出を誘われているが、本人は家族や友達と離れるのは寂しい為興味が無いらしく、阪神タイガースへの入団を熱望している。
- 鴨神（かもがみ）
- 豊臣高校3年。ポジションは捕手。1分に満たない程の雑談でも「長話」と言い切る、スケジュールが全ての堅物。敬語を話す。猿野曰く「関西版モミー（辰羅川）」。
- 『試合指揮者（ゲームコンダクター）』の異名を持つが、一打席目は見事に三振。
- 鷹羽（たかばね）
- 日夜鳥（ひよどり）
北海道選抜
北海道選抜チーム、「大雪山高校」。埼玉選抜の初戦の相手。最初は埼玉選抜を押していたが、悪天候の為試合中止となったその翌日、衝突を乗り越えメンバー入りした猿野達の力によって敗れ去る。霧多布監督、ファーストの椴法華、サードの佐呂間など名前が北海道の地名である。
- 長万部道楽（おしゃまんべ どうらく）
- 白糠乙女（しらぬか おとめ）
- 神威狼牙（かむい ろうが）
- ポジションはセンター。11月27日生まれ。血液型O型。身長174cm。体重64kg。趣味は綺麗な石を集める事。好きなものは牛乳と肉。嫌いなものは野菜。獣の毛皮を頭から被っており、野生児を思わせる風貌をしている。