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クラックス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クラックス
KLAX
ジャンル 落ち物パズル
対応機種 アーケード (AC)
開発元 アタリ
発売元 アタリ
デザイナー マーク・スティーブン・ピアス
プログラマー デヴィッド・エーカース
音楽 ブラッド・フラー
人数 1 - 2人(対戦プレイ)
メディア 業務用基板(768キロバイト
稼働時期 アメリカ合衆国 1990021990年2月
デバイス 8方向レバー
1ボタン
CPU MC68000 (@ 7.159 MHz)
サウンド OKI6295 (@ 894.886 kHz)
ディスプレイ ラスタースキャン
横モニター
336×240ピクセル
59.92Hz
パレット512色
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クラックス』(KLAX) は、1990年アタリから稼働されたアーケード落ち物パズルである。

画面奥から転がってくるタイルをパドルで受け止め、5×5のフィールドに並べて消していくシステムとなっている。タイルを受け損なったり、消し切れずフィールドがすべて埋まってしまうとゲームオーバーとなる。各ステージには、それぞれの課題が設定されており、これをクリアする事で先へと進める仕組みになっている。[1]

1990年に欧州では各種ホビーパソコンに移植され、北米ではAtari 2600、日本ではPCエンジンメガドライブファミリーコンピュータなどの家庭用ゲーム機や、PC-8801PC-9801X68000などのパソコンに移植された。また、日本や欧米ではAtari Lynxゲームボーイゲームギアなどの携帯用ゲーム機にも移植された。

アーケード版はPlayStation 2用ソフト『ゲーセンUSA ミッドウェイアーケードトレジャーズ』(2003年)に収録された他、北米のみで発売されたXboxゲームキューブWindows用ソフト『Midway Arcade Treasures』(2003年)に収録された。

PCエンジン版はゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」において、シルバー殿堂入りを獲得した。

ゲーム内容

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ルール

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画面奥からタイルがレーンの上をこちらに向かって転がってくるので、これをパドルで受け止めて、画面下のフィールド(5×5)へ落として積み上げる。フィールド内で同じ色のタイルが縦・横・斜めのいずれかに3つ以上揃える(これをクラックスと呼ぶ)とタイルは消える。これを繰り返して、ステージごとに設定されたクリア条件(パネルを特定の回数消す、斜め消しを行う、など)を満たすと次のステージに進める。タイルをパドルで3回受け損ねるとゲームオーバーとなる(ただし、後述する難易度選択によって、受け損ねる数が変化する)。

  • パドルで受け止めたタイルはフィールドへ落とさずに、しばらくパドルに乗せたままにしておくことができる。ただし、パドルに5枚タイルが乗った状態では、それ以上タイルを受け止めることができない。
  • 方向ボタンを上に押すと、パドルに乗っているタイルを上へ投げて、レーンの上に返すことができる。
  • 方向ボタンを下に押すと、押している間、タイルの転がってくる速度が速くなる。

ウェーブ構成

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プレーヤーは、最初に3つの難易度より一つを選択する。難易度によって、パドルを受け損ねられる数が異なり、難易度高は5つ、難易度中は4つ、難易度低が3つとなる。

一つの難易度には、5つのステージがある。なおクラックスでは、ひとつの面をステージではなく、「ウェーブ」と呼び、ウェーブの始めにクリア条件を提示する。

  • クラックスウェーブ 3個並びのクラックスを規定数作る。
  • ダイアゴナルウェーブ 斜めのクラックスを規定数作る。
  • ホリゾンタルウェーブ 横のクラックスを規定数作る。
  • ポイントウェーブ 規定の得点をクリアする。
  • タイルウェーブ パドルに規定数のタイルを受ける。

5つのウェーブをクリアすると、さらに次の難易度を選択することができる。

移植版

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No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数 備考
1 KLAX アメリカ合衆国 1990年
ヨーロッパ 1990年
Amiga
Amstrad CPC
Atari ST
BBC Micro
コモドール64
PC/AT互換機
ZX Spectrum
テンゲン Domark Software フロッピーディスク
カセットテープ
- - 北米ではAmiga、PC/AT互換機版のみ発売。
2 KLAX アメリカ合衆国 1990年
Atari 2600 アタリ アタリ ロムカセット - -
3 クラックス 日本 199008101990年8月10日
アメリカ合衆国 1990年
PCエンジン テンゲン テンゲン 2メガビットHuCARD[2] 日本 TG90001
アメリカ合衆国 TTGX20001
- 日本版と北米版の販売元が同じであり、HE-SYSTEMのタイトルでは極稀な事例。
4 クラックス 日本 199009071990年9月7日
メガドライブ ナムコ ナムコ 2メガビットロムカセット[3] T-14063 -
5 KLAX アメリカ合衆国 1990年
Atari Lynx アタリ アタリ ロムカセット PA2031 -
6 KLAX ヨーロッパ 1990年
MSX Erbe Software Erbe Software ロムカセット - -
7 クラックス 日本 199012141990年12月14日
ファミリーコンピュータ テンゲン ハドソン FC:2メガビットロムカセット[4]
FC:HFC-V6 -
7 クラックス 日本 199012141990年12月14日
ゲームボーイ
PC-8801
PC-9801
X68000
ハドソン ハドソン GB:ロムカセット
PC:フロッピーディスク
GB:DMG-KLA - 日本でハドソンから発売されたゲームボーイ版は、海外でmindscape社から発売されたものとは別に開発された作品。
8 KLAX アメリカ合衆国 1991年
ヨーロッパ 1991111991年11月
アメリカ合衆国 セガ・ジェネシス
ヨーロッパ メガドライブ
テンゲン テンゲン 2メガビットロムカセット アメリカ合衆国 301040-0150
ヨーロッパ 301040-0170
- 日本のメガドライブでナムコから発売されたもの(T-14063)とは別に開発された作品。
9 KLAX ヨーロッパ 1991111991年11月
セガ・マスターシステム アタリ テンゲン 1メガビットロムカセット 301040-0160 -
10 KLAX アメリカ合衆国 1992年
ヨーロッパ 1992101992年10月
ゲームギア アタリ テンゲン 1メガビットロムカセット アメリカ合衆国 301040-0161
ヨーロッパ T-48048-50
-
11 KLAX アメリカ合衆国 1992年
Atari 7800 アタリ アタリ ロムカセット CX7888 -
12 KLAX アメリカ合衆国 1999041999年4月
ヨーロッパ 1999041999年4月
ゲームボーイカラー テンゲン ミッドウェイゲームズ ロムカセット アメリカ合衆国 CGB-ALXE-USA
ヨーロッパ CGB-ALXP-EUR
-
13 アメリカ合衆国 Midway Arcade Treasures
日本 ゲーセンUSA
ミッドウェイアーケードトレジャーズ

アメリカ合衆国 200311182003年11月18日
日本 200609212006年9月21日
PlayStation 2 Digital Eclipse アメリカ合衆国 ミッドウェイゲームズ
日本 サクセス
DVD-ROM アメリカ合衆国 CGB-ALXE-USA
ヨーロッパ CGB-ALXP-EUR
- アーケード版の移植
14 Midway Arcade Treasures アメリカ合衆国 200311242003年11月24日
Xbox Digital Eclipse ミッドウェイゲームズ DVD-ROM - - アーケード版の移植
15 Midway Arcade Treasures アメリカ合衆国 200312182003年12月18日
ゲームキューブ Digital Eclipse ミッドウェイゲームズ 8cm光ディスク - - アーケード版の移植
16 Midway Arcade Treasures アメリカ合衆国 200408272004年8月27日
Windows Backbone Entertainment ZOO Digital Publishing DVD-ROM - - アーケード版の移植

スタッフ

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  • デザイナー、アニメーター、プロジェクトリーダー:マーク・スティーブン・ピアス
  • ソフトウェア・デザイン、プログラミング:デヴィッド・エーカース
  • ハードウェア・デザイン、インプリメンテーション:パトリック・マッカーシー、ティム・ハバースティー
  • システム・ソフトウェア:ジョン・サーウィッツ
  • オーディオ:ブラッド・フラー
  • テクニシャン:ファロック・コダダディ
  • マーケティング・マネージャー:ジェリー・モモダ
  • チーム・スーパーバイザー:ジョン・レイ

評価

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評価
レビュー結果
媒体結果
オールゲーム4/5stars (PCE)[5]
4.5/5stars (LX)[6]
3.5/5stars (FC)[7]
4/5stars (GBC)[8]
Computer and Video Games93% (AC)[9]
91% (CPC)[10]
97% (ST)[11]
95% (PCE)[5]
93% (LX)[6]
85% (MD)[12]
Crash92% (ZX)[13]
エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー27/40点 (FC)[7]
30/40点 (MD)[12]
ファミ通30/40点 (PCE)[14]
(シルバー殿堂)
25/40点 (MD)[15]
27/40点 (FC)[16]
20/40点 (GB)[17]
Zzap!6492% (Amiga)[18]
Amiga Format88% (Amiga)[18]
CU Amiga85% (Amiga)[18]
ACE830/1000点 (Amiga)[18]
821/1000点 (CPC)[10]
830/1000点 (C64)[19]
820/1000点 (ZX)[13]
Raze83% (Amiga)[18]
83% (ST)[11]
85% (MD)[12]
Amiga Action82% (Amiga)[18]
Aktueller Software Markt9/12点 (Amiga)[18]
9/12点 (ST)[11]
4.4/12点 (C64)[19]
8.6/12点 (DOS)[20]
9.25/12点 (PCE)[5]
9.8/12点 (LX)[6]
Amiga Power4/6stars (Amiga)[18]
The Games Machine84% (CPC)[10]
92% (ST)[11]
87% (C64)[19]
90% (ZX)[13]
Zero90% (ST)[11]
ST Format87% (ST)[11]
ST Action78% (ST)[11]
90% (LX)[6]
Commodore Format90% (C64)[19]
月刊PCエンジン83/100点 (PCE)
PC Engine FAN21.75/30点 (PCE)[2]
(総合184位)
メガドライブFAN16.97/30点 (MD)[3]
ファミリーコンピュータMagazine18.1/30点 (FC)[21]
17.9/30点 (GB)[22]
Mean Machines84% (MD)[12]
Sega Force88% (GG)[23]
PCエンジン版

ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは合計30点(満40点)でシルバー殿堂を獲得[14]、『月刊PCエンジン』では80・85・80・85・85の平均83点、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、21.75点(満30点)となっている[2]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で184位(485本中、1993年時点)となっている[2]

項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.17 3.51 3.81 3.88 3.60 3.77 21.75
メガドライブ版

ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは合計25点(満40点)[15]、「メガドライブFAN」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、16.97点(満30点)となっている[3]

項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 2.57 2.45 2.93 3.24 2.71 3.07 16.97
ファミリーコンピュータ版

ゲーム誌「ファミコン通信」の「クロスレビュー」では合計27点(満40点)[16]、「ファミリーコンピュータMagazine」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、18.1点(満30点)となっている[21]

項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 3.0 3.2 2.9 3.0 3.1 3.0 18.1
ゲームボーイ版

ゲーム誌「ファミコン通信」の「クロスレビュー」では合計20点(満40点)[17]、「ファミリーコンピュータMagazine」の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、17.9点(30点満点)となっている[22]

項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 2.8 2.8 3.1 3.2 3.3 2.8 17.9

脚注

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  1. ^ 『ゲームサイド Vol.10』株式会社マイクロマガジン社、2008年2月1日、37頁。 
  2. ^ a b c d 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ'93」『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店、1993年10月1日、132頁。 
  3. ^ a b c 「7月号特別付録 メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」『メガドライブFAN』第5巻第7号、徳間書店、1993年7月15日、95頁。 
  4. ^ 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、321頁。 
  5. ^ a b c Klax for TurboGrafx-16 (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  6. ^ a b c d Klax for Lynx (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  7. ^ a b Klax for NES (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  8. ^ Klax for Game Boy Color (1999)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  9. ^ Klax for Arcade (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  10. ^ a b c Klax for Amstrad CPC (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  11. ^ a b c d e f g Klax for Atari ST (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  12. ^ a b c d Klax for Genesis (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  13. ^ a b c Klax for ZX Spectrum (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  14. ^ a b KLAX まとめ [PCエンジン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年7月19日閲覧。
  15. ^ a b クラックス まとめ [メガドライブ]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年7月19日閲覧。
  16. ^ a b クラックス まとめ [ファミコン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年7月19日閲覧。
  17. ^ a b KLAX(クラックス) まとめ [ゲームボーイ]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年7月19日閲覧。
  18. ^ a b c d e f g h Klax for Amiga (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  19. ^ a b c d Klax for Commodore 64 (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  20. ^ Klax for DOS (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。
  21. ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店 / インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、45頁、雑誌26556-4/15。 
  22. ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店 / インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、472頁、雑誌26556-4/15。 
  23. ^ Klax for Game Gear (1991)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2019年4月14日閲覧。

外部リンク

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