コンテンツにスキップ

上海軌道交通

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
上海軌道交通
基本情報
中華人民共和国の旗 中華人民共和国
所在地 上海市昆山市蘇州市
種類 地下鉄
ライトレール
トランスラピッド
開業 1993年5月28日
所有者 上海申通地鉄集団有限公司(上海地下鉄)
上海申通地鉄股份有限公司(1号線の一部)
運営者 上海申通地鉄集団有限公司(上海地下鉄)
上海地鉄第一運営有限公司(1・5・9・10号線)
上海地鉄第二運営有限公司(2・11・13・17号線)
上海地鉄第三運営有限公司(3・4・7・15号線)
上海地鉄第四運営有限公司(6・8・12・14号線)
上海磁浮交通発展有限公司(16・18号線・磁浮線)
上海申凱公共交通運営管理有限公司(浦江線)
公式サイト 上海地下鉄 (中国語)(英語)
詳細情報
総延長距離 831km
路線数 20路線
駅数 508
保有車両数 508両
軌間 1,435mm標準軌
電化方式 直流1500V 架空電車線方式
直流1500V 第三軌条方式(16号線・17号線)
最高速度 120 km/h(16号線)
100 km/h(11号線・17号線)
80 km/h(11・16・17号線以外の全路線)
通行方向 右側通行
路線図
路線図
上海地下鉄路線図(2021年1月現在)
テンプレートを表示
上海軌道交通
簡体字 上海轨道交通
繁体字 上海軌道交通
発音記号
標準中国語
漢語拼音Shànghǎi Gǔidào Jiāotōng
ウェード式Shang4-hai3 Kui3-tao4 Chiao1-t'ung1
呉語
ローマ字[zɑ̃˨ he˦ kue˧ dɔ˥ tɕiɔ˨ tʰoŋ˨]
粤語
粤拼soeng6hoi2 gwai2dou6 gaau1tung1
閩南語
閩南語白話字Siōng-hái kuí-tō kau-thong
別称
簡体字 上海地铁
繁体字 上海地鐵
発音記号
標準中国語
漢語拼音shànghǎi dìtiě
呉語
ローマ字di thih
粤語
粤拼soeng6hoi2 dei6tit3
閩南語
閩南語白話字Siōng-hái tē-thih

上海軌道交通(シャンハイきどうこうつう、簡体字中国語: 上海轨道交通)は、中国上海市の鉄道である。一部路線は江蘇省崑山市まで直結している。路線には地下鉄簡体字: 地铁, 1〜4、7〜18号線)、ライトレール簡体字: 轻轨, 5〜6号線)、上海トランスラピッド簡体字: 磁浮线)、新交通システム(浦江線)がある。

もとの路線名の正式名称は上海地下鉄(シャンハイちかてつ、簡体字: 上海地铁)であったが、現在は地上路線部分も加えられ「上海軌道交通~(番号)線」と改名されている。また、5号線は全区間、3号線は鉄力路駅付近を除いて地下区間がないため、正確には地下鉄とは呼べない。略して「簡体字: 轨交」と呼ばれることもあるが、日常では「簡体字: 地铁」の方が圧倒的に多く使われている。

上海地鉄運営有限公司(簡体字: 上海地铁运营有限公司)(前進は 上海市地鉄総公司 上海市城市建設投資開発総公司60%,上海久事公司(国函 1986-94号)40%による国家出資)が1〜4、7〜11号線を運営管理し、ライトレール(軽軌)である5号線と6号線には上海現代軌道交通股分有限公司(略称:上海軽軌)(出資は上海バス)が設立されたが、2008年には上海軽軌が申通地鉄集団に吸収された。上海リニアは上海磁浮交通発展有限公司が運営している。

路線

[編集]

営業中

[編集]

2024年9月28日現在19路線が開通しており、全508駅、総延長は約800kmに及ぶ。

運営会社は以下の通りである。

  • 1号線、5号線、9号線、10号線 - 上海地鉄第一運営公司
  • 2号線、11号線、13号線、17号線 - 上海地鉄第二運営公司
  • 3号線、4号線、7号線、15号線 - 上海地鉄第三運営公司
  • 6号線、8号線、12号線、14号線 - 上海地鉄第四運営公司
  • 16号線、18号線 - 上海磁浮交通発展有限公司
  • 浦江線 - 上海申凱公共交通運営管理有限公司
路線図
路線名 営業区間 駅数 営業キロ 開業日 編成車両
1号線 莘荘 - 富錦路 28駅 38.18km 1993年5月28日 8両編成(22m)
2号線 徐涇東 - 浦東国際機場 30駅 60.56km 2000年6月11日 8両編成(22m)
3号線 上海南站 - 江楊北路 29駅 40.34km 2000年12月16日 6両編成(22m)
4号線 宜山路 環状運転 26駅[1] 22.03km[2] 2005年12月31日 6両編成(22m)
5号線 莘荘 - 奉賢新城 15駅 37.38km 2005年12月31日 4両編成、6両編成(19m)
東川路 - 閔行開発区 4駅
6号線 港城路 - 東方体育中心 28駅 33.09km 2007年12月29日 4両編成(22m)
7号線 美蘭湖 - 花木路 33駅 44.37km 2009年12月5日 6両編成(22m)
8号線 市光路 - 沈杜公路 30駅 37.5km 2007年12月29日 6両編成、7両編成(22m)
9号線 松江南 - 曹路 35駅 64.4km 2007年12月29日 6両編成(22m)
10号線 虹橋火車站 - 基隆路 34駅 46.02km 2010年4月10日 6両編成(22m)
龍渓路 - 航中路 3駅
11号線 迪士尼 - 嘉定北 33駅 82.39km 2009年12月31日 6両編成(22m)
嘉定新城 - 花橋 7駅
12号線 七莘路 - 金海路 32駅 40.42km 2013年12月29日 6両編成(22m)
13号線 金運路 - 張江路 31駅 38.83km 2012年12月30日 6両編成(22m)
14号線 封浜 - 桂橋路 30駅 38.51km 2021年12月30日 8両編成(22m)
15号線 顧村公園 - 紫竹高新区 29駅 42.3km 2021年1月23日 6両編成(22m)
16号線 龍陽路 - 滴水湖 13駅 58.96km 2013年12月29日 6両編成(22m)
17号線 虹橋火車站 - 東方緑舟 13駅 35.34km 2017年12月30日 6両編成(22m)
18号線 長江南路 - 航頭 26駅 14.5km 2020年12月26日 6両編成(22m)
浦江線 沈杜公路 - 匯臻路 6駅 6.69km 2018年3月31日 4両編成(13m)

建設中

[編集]

計画中

[編集]

長期計画中

[編集]

線路新旧名称対照表

[編集]
線路新旧名称対照表
現名称 路線記号 旧名称、俗称
1号線 R1 地鉄一号線
2号線 R2 地鉄二号線
3号線 M3 明珠線一期,明珠線,俗名軽軌(注)
4号線 M4 明珠線二期,環状線
5号線 R1a 莘閔線,R1の一部
6号線 L4 浦東線,浦東軽軌
7号線 M7 世博線
8号線 M8 楊浦線
9号線 R4 申松線
10号線 M1 徐虹線
11号線 R3 申嘉線
12号線 M2
13号線 M5
14号線 M6
15号線 L1
16号線 R3s
17号線 R2w 青浦線
18号線 L5

注:3号線はほとんどが高架軌道
R:郊外と市街を結ぶ快速路線 M:市街の地下鉄線 L:小規模地下鉄線

都市鉄道網完成予想図

[編集]
上海地下鉄計画(2010-2020)
上海地下鉄計画(2010-2020)

運賃

[編集]

2005年12月25日改定。6kmまでは3元であり、以降は10km毎に1元が加算される。この改定以前は、路線別に運賃が設定されていた。

  • 身長1.3m以下までの児童は運賃が無料になる。
  • 上海火車站駅(1号線、3・4号線)、南京西路駅(2号線、12号線、13号線)、長清路駅(7号線、13号線)、虹橋2号航站楼駅(2号線、10号線の市内方面同士以外)の乗り換えは改札外乗換となる。通常の切符はこれらの駅でも出場時に切符が回収されるため、再度切符を買い直さなければならない。上海公共交通カード(上海市公共交通卡)の利用者は、30分以内に乗り換えることで通し運賃になる。
  • 上海公共交通カードは概ね上海軌道交通の全ての駅で取り扱っており、一部の駅では上海都市旅遊カード(上海都市旅遊卡)や上海公共交通カードの通常タイプと異なるオリジナル版のレア種も取り扱っている駅も存在している。
運賃一覧表
キロ程 運賃(
0 - 6 3
6 - 16[注 1] 4
16 - 26 5
26 - 36 6
36 - 46 7
46 - 56 8
56 - 66 9
66 - 76 10
76 - 86 11
86 - 96 12
96 - 106 13
106 - 116 14
116 - 126 15

企画乗車券

[編集]
  • 一日票 - 使用開始時刻から24時間有効。販売額は18元。
  • 三日票 - 使用開始時刻から72時間有効。販売額は45元。
  • 磁浮地鉄一票通 - 上海リニア線を片道もしくは往復も備わった一日票と同様のタイプ。片道55元、往復85元。
    • 基本的に上海の地下鉄全線でフリー区間となり、金山鉄路はエリアの対象外となる。磁浮地鉄一票通はリニアで片道か往復も1回限り利用が可能となるが、一日票・三日票ではリニアも利用はできない。

利用状況

[編集]

上海市の鉄道交通を掌握しており、一日平均乗車人員は約1000万人である。北京地下鉄に次いで世界で2番目に利用者の多い地下鉄となっている。

2017年4月28日より、利用客の多い6路線(1号線、2号線、7号線、8号線、9号線、10号線)を対象に金曜日と土曜日限定で終電が1時間程度繰り下がり、深夜時間帯の利便性が向上した。

近年の路線別利用状況は以下のとおりである。

上海軌道交通の路線別利用状況(単位:万人)
集計日 曜日 1号線 2号線 3号線 4号線 5号線 6号線 7号線 8号線 9号線 10号線 11号線 12号線 13号線 16号線 17号線 浦江線 上海地下鉄計 備考
2008年12月31日 水曜日 133.3 110.9 49.9 59.6 13.1 16.4 36.6 10.8 430.7
2009年12月31日 木曜日 140.12 123.03 53.86 72.71 15.21 22.08 17.58 53.37 25.67 3.62 527.25
2010年10月22日 金曜日 134 135 57 89 14 30 71 87 58 34 21 24 754.8
2013年03月08日 金曜日 137 165 64 89 16 35 72 87 78 68 31 5 848.6
2013年12月31日 火曜日 134.2 162.5 57.7 84 15 36.4 69.8 92.3 83.1 74.8 56.1 9 8.9 5.4 889.8 [3]
2014年04月30日 金曜日 138.4 162.9 64.2 90.7 16.1 37.6 73.4 93.5 85.2 80.8 64.5 13.6 9.7 6.8 938.1
2014年12月31日 水曜日 146 187 61 91 17 43 77 108 95 87 69 20 16 13 1028.6
2015年05月01日 金曜日 141 177 63 94 16 43 80 106 93 87 73 20 18 15 1028.7
2017年03月17日 金曜日 141 183 63 95 17 50 92 112 102 94 94 71 45 22 1179.2
2017年04月28日 金曜日 1186.7
2018年03月09日 金曜日 141 182 61 95 16 48 95 116 115 99 96 74 49 23 12 1223.1 [4]
2018年09月21日 金曜日 141.4 187.5 60.8 96.4 15.4 48.1 94.5 117.1 118.9 103.1 97.2 76.0 50.9 23.7 15.4 3.2 1249.5
2018年11月09日 金曜日 193.1 1256.3
2019年03月08日 金曜日 150.7 190.3 62.1 97.6 22.1 52.0 95.8 122.1 128.8 106.7 101.2 82.6 71.0 25.4 17.5 3.6 1329.4

最も利用者数の多い駅は人民広場駅であり、1日平均約60万人の利用者がいると推計されている[5]

事故

[編集]
  • 2011年9月27日10号線老西門駅豫園駅間で信号故障により車両の追突事故が起き、270余人が負傷し20人が重傷。28日に運転を再開した。事故の責任で12人が処罰された。

脚注

[編集]
  1. ^ 17.8キロ程でも、莘荘—人民広場を包む
  1. ^ 3号線と共用する区間の駅を含む。
  2. ^ 3号線と共用する11.566kmの区間を含まない。
  3. ^ 2013年最后一天上海地铁客流889.8万创历史新高 - 新浪上海
  4. ^ 1223.1万人次!上海地铁全网客流昨天再创新高 - 新民网
  5. ^ 上海地铁有大动作!人民广场等站春运期间临时停运改造全攻略

外部リンク

[編集]
  • ウィキメディア・コモンズには、上海軌道交通に関するカテゴリがあります。